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mixiユーザー(id:2196300)

2015年08月03日12:05

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DQ5やり直しながら思った情景

「溶岩原人B−−−−−!!」
俺は絶叫した。



死の火山の炎のリングの防衛を任されてから7年。
やってきた旅人を尽く黒焦げにしていく任務も今ではすっかり板につき、
1年前に参入した新入りの溶岩原人Aも、粘り強い指導の甲斐あってようやく仕事に慣れてきたようだった。

一ヶ月ほど前、俺の十年来の親友で同僚でもある溶岩原人Bが、俺と溶岩原人Aに打ち明けてきた。

「俺、近々結婚するんだ…。ほら、以前話しただろ?滝の洞窟のしびれくらげさん」
「一緒になったらのんびりカボチあたりに住もうって言われててな。この仕事も辞める事になると思う」

突然の告白だった。
俺と溶岩原人Aは多少面食らったが、

「そうか…幸せになれよ」
「溶岩原人B先輩、おめっス!マジぱねぇっス!」

すぐに和やかな雰囲気になり、祝福の言葉を贈った。

「お前とも長い付き合いだったな。短い間だが、これからもよろしく頼むぜ」

照れくさそうにはにかんだ笑みを浮かべた溶岩原人B。
今日はこいつの、最後の任務になるはずだった。

いつものようにやってきた旅人に3人で一斉に炎を吐きかける。
なんか紫色のターバンをかぶった人間が炎に包まれ、あえなく焼死体となるのが見えた。
相変わらず俺たちの息はぴったりだ。あとわずかでこの連携も取れなくなると思うとやはり淋しい。
また新人教育を一から始めなくてはならないな。そんなことを考えていた。


旅人の牽いていた馬車から、あの「悪魔」が飛び出してくるまでは。


「おい、溶岩原人C!なんだアイツは!?俺たちの炎が全く効いてないぞ!!」
「殴っても全然こたえてねぇっスよ!マジぱねぇっス!」

どうもヤツはあのパーティーの中では比較的新参者のようだった。
装備品は他の奴のお下がりとみられる石のキバだけ。
なのに、俺たちの攻撃をすべて涼しい顔で受け流している。
全く傷ひとつつけられないまま、奴の攻撃で俺たちの体だけに細かいダメージが蓄積されていく。
そして一瞬の隙を突かれ、その牙は溶岩原人Bの喉笛に深々と食い込んでいたのだった。



「よ…溶岩原人C…俺はもうダメだ…」
「あきらめるな!しびれくらげさんと一緒になるんじゃなかったのかよ!」
「もし…お前が生き残ることがあったら彼女に伝えてくれ…愛している…と…」

それが溶岩原人Bの最期の言葉だった。

最後の任務になるはずだったのに。
ああ、それなのに。
ただ一匹の悪魔が、その未来をあまりにもあっけなく閉ざしてしまった。

「溶岩原人C先輩…オレも…もう…ダメみたいっス…マジ…ぱねぇ…」
「溶岩原人A!?」

気がつくと、溶岩原人Aが目の前でくずおれていた。
腹に空いた大きな風穴が顕わになる。俺に見えないように腕で隠していたようだった。

「馬鹿野郎!お前、俺をかばって…」
「先輩方に…カッコ悪いところ…見せられなかったっスから…マジぱねぇス…」
「すまん…俺のせいで…」
「先輩は…やるべきことをやったっス…先輩の…せいじゃ…ないっス…」

そう言って溶岩原人Aは眠るように目を閉じた。



結局、独り残された俺もヤツに何一つ決定打を与えることはできなかった。
すまん、溶岩原人B。お前の遺言を彼女に伝える役目も、どうやら俺には無理のようだ。

なあ、溶岩原人B。
もし生まれ変わることがあったら、俺たちは人間になろうぜ。
あんなヤツを従えて、こんな風に操ることができたら、どんなにか気持ちがいいだろうぜ…


薄れ行く意識の中で最期に見た光景は、
ヘラヘラ笑いながら宝石を飛ばしている、あの「悪魔」の姿だった。
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2015年08月05日 21:40
    笑わせていただきましたw ありがとうございます。

mixiユーザー

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