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2019年10月18日13:01

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「法的措置」発言でスコットランドが「敵」に回したのは日本だけではなかった、というお話(,,゚Д゚)

スコットランド、勝ち点はく奪可能性も 地元記者懸念「次回の自動出場権を犠牲に」 | THE ANSWER
https://the-ans.jp/rugby-world-cup/88928/

「勝ち点剥奪」についてはマスコミの先行した予測であって、WorldRugby自身はまだ言及していないはずですが、COO兼RWC2019統括責任者が「独立紛争委員会にかける」ことは明言したみたいで(「スコットランドを独立紛争委員会にかける」というと違う本当の国家の話みたいに見えるなー、今はw)、いやー、日本人は試合に勝ってめでたしめでたしだったけど、もう一方の当事者たるWorldRugbyはそれで水に流すほど甘くはなかった、と(,,゚Д゚)

公開範囲を限定した別のmixi日記で 「JPNがSCOに勝ったからよかったけど、負けていたら」という要旨のコメントを頂いて、それへのお返事で書いた内、「法的措置」について書いた部分を、全体公開にしてコピペ。あ、元では「WorldRugby」を「RugbyWorld」というわけわからんtypoをしていたので、そこだけ修正しました。
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ただ、「法的措置を検討」は明らかに行き過ぎた発言でしたし、あたしは、あの発言こそがスコットランド敗因のメンタル面での大きな要素になったと思っています。
1つは、あそこまで言ってしまったことでスコットランドが相当追い詰められていることを公言したに等しかったということ。もちろん、中止だと予選敗退だからというので、なんとか試合をさせようという発言でもあるんですが、あまりにも強く言ってしまって、WorldRugbyまで敵に回してしまった。直後にWorldRugbyはこの発言に対して、批難と言っていいくらいの反論をしています。決勝T進出にこそ影響なかったものの、順位決定がかかっているイングランドvsフランスも中止になっている。日本の状況が分かる日本人スタッフが実施か中止かを判断したにしても、最終的な決定に責任を持つのは、WorldRugbyのCOOでもあるRWC2019統括責任者のアラン・ギルピン(多分出身はフランス)。その決定を承認するCEOはオーストラリア出身者のブルット・ゴスパー。法的措置を執るということは、これらの国も敵に回すということになります。まぁ、死のプールCを勝ち上がったイングランドやフランスからすれば「てめぇがアイルランドに勝ってりゃいいだけだろうが」な発言だったわけです。
もう1つは、ただでさえ、2015にプール3勝したのに決勝Tに行けなかった原因(日本に大勝したのに南アフリカに負けてしまった)である因縁のスコットランドに、今度こそ勝つと士気が上がっているところにあれで完全に火がついてしまった。メンバー発表時の記者会見でリーチ・マイケルは「今までの日本に(国際試合で)2勝もさせてくれた優しい国」と皮肉り、「ボコってやりたい」とふだんの会見では言わないような表現まで使った。
技術的な面やそういうところでは日本が強くなったといっても本当にそうなのかという不安があった。そうなると、背水の陣のスコットランドの方がメンタルで上回ってたかも知れない。でも、あの発言で、単に開催国という以上に、スコットランドは試合環境をアウェイにしてしまった。テレビの音声の加減かも知れませんが、今までどんな国際試合でも聴いたことのないような「君が代」の大合唱は、スコットランドがこれ以上ない「アウェイ」に陥った証だと思います。
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というわけで、JPNとしてはこれ以上ないヒール(悪役)にSCOがなってくれて、もちろん実力で勝ったんですけど、あの大音量の「君が代」は、テレビ越しでも鳥肌が立ちました。スポーツの国別対抗戦とかは本物の戦争の代償行動で、そこで発露されるナショナリズムは、本当の国家間の紛争に持ち込むと危ないからこそああいう形で発散発露(なので、スポーツの場にガチの政治問題を持ち込まないようにしているわけで)なんだけど、なんというか、魂を振るわされるほどの歌声で、同時に、これを本当の国際政治の環境に持ち込んだらやべーわ、というくらいに危険な香りがして、SCOも、日本大会である以上ある程度は覚悟していただろうけど、あそこまでアウェイだとはおもわなんだでしょう(,,゚Д゚)
それとは別に、やっぱり面白くないわけですよ、特に試合中止で順位争いに影響出たはずのENGやFRAとしては。まぁ、本国にいて日本の状況がよくわからないのは仕方ないかも知れない(なので、日本人の大体の反応はそこへの反感だった)けど、コピペした部分にも書いたように、自分たちに有利にしようと発言するだけじゃなくて「法的措置」とまで言ってしまったら、それはすなわち、他のT1国を中心としたWorldRugbyそのものへの不信(外部に審判を委ねようと言うことだからね、法的措置というのは)と挑発と同義になってしまう。しかも、「現場の状況を把握せずに感情的になってしまった」と謝罪する時間的余裕はあったんですよ。試合決行が決まるまでの間。でも、おそらくドッドソンはそれをしなかった。おそらく今までと同じように、試合に勝つことで許されるだろうと予想したんじゃないかなー。だが、その思惑は外れた。「テストマッチ」と称されるように、ガチンコの国際試合でSCOは「テスト」されてしまった。

まー、個人的には、SCOのことをどうとかではなく、試合の最後でBPを諦めずに戦ってくれたSAM(で、JPNが4トライを取ってのBP1だったし、だからこそのSCOがあそこまで追い詰められたわけで)が3位に浮上して予選無しになってくれると正直嬉しいし、SCOだって別に勝ち点剥奪されたら急に弱くなるわけじゃないので、予選に回る(まぁT1国としては屈辱でしょうし、だからこそWorldRugbyは、本気の謝罪、つまりWorldRugbyへの従順さが見られなければ、罰金ではなく勝ち点剥奪を選択するでしょう。3試合中止の払い戻しとかをしても、日本大会の成功で、金銭的には困らないはずだし)ことになっても、当然の如く勝ち上がってくるでしょうし、ジョージアやロシアといった欧州勢にとっては、自分たちの枠を1つSCOに取られることになるので、たまったもんじゃないでしょう。で、SCOはSCOで、予選を戦わないといけないから、メンバー落として予選に挑むにしても、シックス・ネーションズ以外のT1国とのテストマッチの日程がその予選に取られる(いや、テストマッチに出ないメンツで闘ったってほぼ勝てると思いますけど、それで万が一不覚を取ったら、今度はSCO内部で大問題になるわけで。
で、JPNのWorldRugby内での発言力が増すかどうかは今後の政治次第だけど、SCOは発言力をかなり失うのは間違いないし、それはT1国、特に強力だったITA、ARG以外の8カ国の力関係を更に変える可能性は大きいわけで。

「法的措置」発言だけでこうなったわけでもないし、JPNが勝っただけでこうなったわけでもない。でも、JPNvsIREでIREが最後勝ち点1のための決断をしなかったら、もしSAMが最後諦めてボールを蹴出して終わっていたら。バタフライエフェクトじゃないですけど、ほんの小さな1プレイが積み重なって、歴史が変わるところを見ているかも知れない。
もちろん、グラウンドのプレイとかが面白い(だからこそ明日明後日大分でQF見るために朝一の便で九州に来たんだから)んだけど、それ以外にもこんなことまで起きるのが、それもグラウンド内のプレイと繋がっているのが、なんというか、悪趣味だなーと思いつつも面白いわけで。
RWC2019開幕戦の感想文のタイトルに「壮大な叙事詩の目撃者になるということ」というのを付けたんだけど、JPNの決勝トーナメント進出なども併せて、あながち大袈裟じゃなかったかも(,,゚Д゚)

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