mixiユーザー(id:218818)

2019年07月17日02:13

95 view

20190714 三遊亭遊雀・遊かり親子会@高円寺Haco もしくは勝手に出されたと思ってる宿題への回答

前回の10回記念は、みとせのりこ、というかヨルガバンドの「ヨルガ2.1」レコ発ライブとどん被り(どのくらいどん被りだったかというと、中野で最初の1席聞いて移動しても南青山に着いたら開演済というくらい(,,゚Д゚))でうかがえなかったので、親子会としては半年ぶり。
で、実はこの日も昼間っから同じみとせのりこの「ただみとせのりこと飲んで食べてする会」があったのだが、そちらに2時間出た後(予定では5時間枠)に移動して、高円寺の会場に着いたらもう開演ギリギリ(,,゚Д゚) いや、中野止まりの電車から東西線に乗り換えれば数分余裕があったのだけど、駅のアナウンスがこのまま同じホームで待てと言ってたので従ったらただ次の電車を待ってただけだったという話で(,,゚Д゚)

さて、今回の出番は、よく二人会で格上のAさんと格下のBさんがA-B-中入り-B-Aという感じでやる順番。枕で「この並びは初めて」と聞いて、1月の出番を見直してみたら確かにその時は確かに遊かり-遊雀-中入り-遊かり-遊雀、という順だった。へーと思いつつ、そういえばあんまり親子会って言ったことがないのに気がついた。一門会とか独演会の開口一番をお弟子さんがとかはそれなりにあるんだけどねぇ(,,゚Д゚)

てなわけで、しょっぱなから遊雀師匠。7月だしということで「たがや」。
沖縄でほぼネタ下ろし(初演は直前の名古屋TOKUZOのはず。そういえばTOKUZOもみとせツアーのおなじみのハコだし、なんか縁があるねw)聞いたときに「隅田川の花火の頃には遊雀流になってるだろうなー」と思ったとおりに、すっかり自分のものにしていた。夏にしかやっちゃいけないネタ、というわけでもなく何度かされていたようだけど、まだ3ヶ月しかたっていないのに(,,゚Д゚) やっぱり「今、生声で元気なネタを聴くことのできる名人」だよなー。あと10年20年ほどしてからの何度目かの落語ブームで気がついても手遅れだよーん♪w.

そして、遊かりさん。まずは「鮫講釈」。てか、あたしにとってはやっぱり上方の「兵庫船」なんだよなー。琉球演芸会で松之丞がやった「鮫講釈」も舞台は上方で謎かけは船場訛(だと思うけど、ネイティブでないのにあれ習得するのは難しいだろうになー(,,゚Д゚))だったし。
で、今日の「鮫講釈」。舞台は桑名の海上七里、森乃石松の例の「スシ食いねぇ」の場所に変わっていて、謎かけはなし。代わりに、生贄になる講釈師の最期の一席をたっぷり、いろんなはなしに跳びまくる、えーと、桂春蝶が今「やかん」でやっている難波戦記からいろんなネタに飛びまくる奴(春蝶さんは本来は「やかん」でなく別のネタの奴を持ってきたと言ってたけどなんだっけ(,,゚Д゚))、あのスタイルで笑わせに来る。
えー、さて、書き方が難しいなw えーと、たぶん、ネタ下ろしでまだ身体に入りきっていないというのを除けば、落語の中でやる講釈としては十分な出来だったと思う。ただ、松之丞の「鮫講釈」と違って(あっちは普通に何かの一席をやっていたはず)、こちらの講釈はネタがあちらこちらにとんでいく、たぶんこれからいろんな高座でやっていくとしたらその土地とか時事ネタとかをさくっと織り込んだりしていくことになるから、講釈の語り口そのものはたぶんそのネタが飛ぶのを一瞬気づかせないようにやらないといけない、聴いている側が出てくる固有名詞とかで「あれ? ネタが変わってるぞ」と初めて気がついて笑う、というようにしないといけないから、たぶん相当難しいんじゃないかなぁ、普通に講釈するよりも(,,゚Д゚)
あれか。DJ OSSHYとかが曲のmixやる時に、気がついていたら別の曲になっている、その曲と曲の継ぎ目がよーく聴いてないとわからないとか言う、あのDJプレイに近いものが要求されるのかもねぇ(,,゚Д゚) ひゃー難しいや(,,゚Д゚) 上方の人だと見台使えるから、講釈のリズムとかも散りやすいんだけどねぇ(,,゚Д゚)
あとは、若い人だと、あのサゲの「かまぼこにされるかと思いました」は、どうしてかがわからないかもね(,,゚Д゚) 松之丞は「この船中で講釈をしたら鮫が逃げた、というの、実話なんです」というのを話の締めにしている感じだし、上方で「兵庫船」をやる人は枕で必ず鮫の肉がそうやってかまぼこにしないと食べられないというのを説明しておく(「地獄八景」の枕で大黄の話をしているように)から、客層に白髪頭が少ないときには必要かもね(,,゚Д゚)

で、本来なら中入り後の遊かりさんの「饅頭こわい おかみさんVer.」になるんだけど、ちょっと順番を入れ替えて、まずは遊雀師匠のトリネタ「お化け長屋」から。
えーと。あたしはお笑いについては無差別級というかバーリトゥードというか、面白けりゃ形式にはこだわらない、もちろんその面白さはただ笑えると言うだけでなくいろんな要素があるんだけど、あたしの中で、落語のそれを作った標準原器は桂枝雀だと思っている。確かに邪道な側面もあるし、素人が下手に真似したら火傷をする(そして高校生のあたしは見事に火傷を負ったのであった(,,゚Д゚))んだけど、やっぱり型を身につけた人がやる「型破り」はすごくて、結局ここ数年また生で落語を見始めて見続けている人は一門や経歴に関係なく、どこかそういう「型破り」な部分が多い人だったりする。
そして遊雀師匠もまさしくそういう人で。で、「お化け長屋」、特に後半はそういう型破り的な展開がハマっていると思う。
「お化け長屋」の前半は、その身につけている「型」、この話で言うと怪談話を演じるそのスタイルをきっちりやっておいて、後半でそのスタイルをどんどんと破る、というよりは、打ち砕いていくから、もう大爆笑になるわけで。
でも、本当にあの後半を全力でやると喉や身体の負担とかもキツいだろうし、聴いている方も押されて押されてしんどくなってくるんだけど、そこら辺のダイナミックレンジのコントロールがものすごく上手で、だから、後半の借りに来た客の登場シーンで、実際に出している声以上にパワーがあって、でも「圧」にならない。

さて。
出番的にはその前にあった遊かりさんの「饅頭こわい おかみさんVer.」。なぜ後に回したかというと、この感想文のタイトルにも繋がってくるから。ま、その前に先に全体的な感想から。
えーと、話の筋としては、基本的には「饅頭こわい」です(そりゃそうだ(,,゚Д゚))。で、登場人物が女性陣一同になって、ほぼ似たような感じで怖いものをネタに話をしていたら、普通の方と同じようにみんなにあまり好かれてない髪結いが「あたしは、男が怖い」といって気分が悪いからと部屋に閉じこもってしまう。で、よく思っていない女性陣が一計を企んで……というストーリー。その日の朝にようやくできあがった、とかなり難産だった様子。で、部分的なものでなく全面的な改作(だって、元と構造は同じだけど台詞周りとか全然違ってくるんだから)をその日のうちにやったとは思えない出来映えではありました。うん、ネタ下ろしだったんだし(たぶん、真打ちとかになってきたらそういうことは言えないようになるから、いまのうちすよ(,,゚Д゚))、ちゃんとした水準には達していたかなーとは思ってます、あたしは。少なくとも「金返せ」な出来ではなかった。
ただ、遊かりさん自身は、どうも納得がいってなかった様子で、あたしとかも含めて、打ち上げのいろんな人に「ここ、どう思います?」と意見を聞いていた。PDCAサイクルのC、チェックを行っていたわけでw
で、昼間っから飲んだくれて(一応、演じている途中に寝ないようには調整していたけれど、高円寺に着いたときにはかなりご機嫌だったのは事実(,,゚Д゚))、思いついた内容を適当にしゃべってたんだけど、そこからちょっとばかし、ない頭で素人なりに考えた、頂いた「宿題」の回答が、ここから先。

別にミステリーじゃないんだけど、ほぼ新作に近いものの詳細に触れるので、一応間を空けて(,,゚Д゚)
(順番を入れ替えたのもそのため)

えー。
遊かりさんが引っかかっていたのは、「男が嫌い」といっている髪結いのところに、饅頭みたいな何も手出しをしない「食べ物」じゃなく、下手をしたら事を起こしかねない長屋の男連中を押しかけさせる、というのが、なんというか、あんまりよくないような気がする、悪いんじゃないか、でも、オチに持って行くにはそうしないといけないし、という辺りだったと記憶している。まぁ、その日の朝できてまだ十分寝かせてないというのもあるかも知れないけど。
で、この話の改作の仕方だと、構造は「饅頭こわい」そのものなんだけど、構図として似ているのは「三枚起請」じゃないかなーと。ただ、男が起請に騙されていることに気づいていないバージョン。要は髪結いは、今でいうところの「オタサーの姫」で。
そんでもって「オタサーの姫」が男ウケ、とくにヲタとかのどっちかというとスレてない男からのウケがよくて、普通の女性たちからあまり好かれないのは、まぁ、その娘があまり女同士で群れないというのもあるんだけど、それよりは「本当はしたたかで一人でなんでもできるのに、男に対しては生まれたばかりの仔鹿のように何にもできない無力な感じをアピールして保護してもらってる、その二面性」が嫌われているんじゃないかなー、と。ただ、群れずにしたたかで、己の腕一本で生きている女性なら、昔や、今でも一部の女性にはウケが悪いのかも知れないけど、現代の普通の視点で見たら、むしろカッコいい、になってしまう。で、落語に出てくるおかみさんたちは、人としての業はともかく、普通に暮らしている分には気がいい人たちであってほしいから、そういう人たちが、「饅頭」という食べ物じゃなくて、それこそ「三枚起請」だと女郎屋のおかみが「痛い目に遭わせてやって下さい」みたいに言うような、男を何人も部屋に送り込む行動にでるのは、たしかに大丈夫なのかな、という気にはなる(と、ここまでは、遊かりさん自身も言っていた記憶がある)。
ここからはただの素人考えで。
オチを変えない、そのために部屋に男を送り込む、というのも変えない(確かにこれを変えるとなるともう「饅頭こわい」ではないから、全く別の話として仕立て直した方がいい気がする)のなら、普通のおかみさんたちがそこまで思い詰めるように事前に伏線を振っておくのがいいんじゃないかなぁ、とか。「うちの亭主に変な色目使って」とかみたいな。「オタサーの姫」だって、その、勘違いしやすい、恋愛経験不足なヲタたちに勘違いさせる言動とかが、天然なのか故意なのかは知らないけどあったりするわけで(で、男はバカだからそれが天然、というかその娘の本当の姿だと信じたいw)。 たぶん、そこら辺が足りないから、良心がとがめるんじゃないかなー(,,゚Д゚)
あたしは桂春蝶の「ちりとてちん」が好きで、なんでかというと、いやないやな奴に腐った豆腐を食べさせるのを思いついたときに御店全体が悪に目覚めて一丸となるところが、なんというか人間の本性が出ているように思えるからなんだよねー。で、みんながそうなるのもしょうがないと思えるくらいにイヤミに演じているしね(,,゚Д゚)
だから、おかみさんたちも根っからの悪人じゃないけど、あの憎い髪結いに一泡吹かせられる、と思いつくまで髪結いにいろいろやられたこととかがあると、だったらいい復讐の機会だ、と、なるんじゃないかなーと(,,゚Д゚)
あとは。その部屋に送り込まれた男があっという間に手玉に取られるあたりがあると、もっと面白くなるのかなーと(,,゚Д゚) それこそ「オタサーの姫」っぽく、おぼこ娘っぽい感じにするもよし(いきなり泣き出したかと思ったら「違うんです。あの、あたしがいつも「ドジでのろまなカメ」だから、おかみさんたちにご迷惑をおかけしてしまってぇ」とかいってブリッコするとか(,,゚Д゚))、「三枚起請」で3人一緒でなくひとりひとりで行ったときに遊女にどうあしらわれるかを想定してもよし(それをまとめてやっている状況になるはずなんですよね。「三枚起請」みたいに明らかなウソの証文とかがあるわけでなし)。どっちにせよ、髪結いが男に対して思いっきり外面よく対応して、それに男たちがまんまとはまってオトコのダメさ加減を全開で出して、ついでに他のおかみさんたちを貶めるようなことまで言い出して、辛抱たまらなくなったおかみさんたちが部屋に入っていって、髪結いだけでなく男たちにも「あんた、今なんていった?!」と問い詰めたりするとか(,,゚Д゚)
まぁ、でもそうなってくると、「長屋の花見」とか「ん廻し」みたいなワイガヤっぽさからちょっとサツバツとした感じになりかねないので、外面の良さにコロッと騙される男のダメさ、バカさ加減を多めにした方がいいかも知れないっすねぇ。女性の視線で男のそういうダメなところに対する不平不満(それも今の時代に通じているようなこと)をあげつらって笑いにしてしまうのも、女流の特権の一つかもしれないし(いや、同じことを男がやると、どうしても「同情」とか「仲間意識」とかが入るので(,,゚Д゚))

てな感じですかねぇ、頂いた(とあたしが勝手に思っているだけかも知れない)「宿題」への回答としては(,,゚Д゚)

次のHacoでの「親子会」は秋深まった頃だろうけど、その前に9/15(日曜日)14時から、「三遊亭遊かり独演会 Vol.1」が、なんと

両 国 国 技 館

の近くの「江戸東京博物館小ホール」で、遊雀師匠がゲスト(あと、「成金」とか好きな人にはおなじみの春風亭昇々もゲスト)という形で次回の「親子会」。
https://ameblo.jp/yuukarisanyutei824565/entry-12488770759.html の下の方にフライヤーの画像があります。

でさー。打ち上げの時に遊雀師匠にも頼まれたし、めでたい「Vol.1」なので。
この感想文、いちおうWordPress.comでの公開前提の内容と文体だけど(こんな雑な文章でも、どこに載せるかでその辺は若干コントロールしますw.)、FBとmixiにもコピーするし、それとWordPress.com公開時の通知でTwitterにも流れるはずなので、一応リアルでの知り合いの目にはほぼ届くはず。

えーと、リアルの知り合いで先着2名様、チケット代あたしが持ちます。つまり、チケットプレゼント。

FBやmixiのメッセージでも、再来週のSF大会の時に直にでも、何でも構いませんので。ただし、リアルの知り合い限定だよ(えーと、ボーダーラインはたぶん、みとせライブでの顔見知り、あたりかな。リアルで会ってても本名知らないのはあるあるなのでそこはいいですw.)。今日が7/17か。チケットの売れ行き次第だけど、仮の締切は今月末あたり。定員に満たずにチケットがまだまだある場合は、締切はなし崩し的に延長されます。
先にチケット買ってもいいんだけど、あたし友達少ないから声かからずに、防止法でチケット転売もできずにw.、キャパ130の会場なので、完売して死にチケットになるとそれはそれで問題なので、声かけてもらったら遊かりさんにオーダーするスタイルにしますので、お気軽に。
あ、Vol.2以降は奢らないよww Vol.1でお気に召したら、今度は自腹で。

いつぞやの打ち上げの席で、快楽亭ブラック師匠がいってたんだよねー。
「今の成金、松之丞のブームが落ち着いて一段落したら、次の落語ブームは女流噺家のブームになる。今の落語界には、それだけの人材が揃っている」って。日頃の行いはどうか知らないけどw.、本業の落語はもとより、歌舞伎や日本映画とかにも精通した評価眼には間違いの無いブラック師匠がそう言い切ってる。
で、そのブームが来た時に、その先頭集団のどこかには間違いなく入っている噺家の、初めての独演会(えーと、慣習的にゲストが出ていても「独演会」といえばそれは独演会なんです。いや、遊雀師匠が、どっちかというと、チケットのモギリした上に開口一番で上がって前座ネタやりかねないから、それだと師弟が逆転しただけのよくある独演会と同じ(,,゚Д゚))。それに先着2名まではタダで行ける(ごめんね、無制限と言える経済力が無くてw.)。いや、これだけあたしが誉めてるから、と、勝手にフライヤーのメールアドレスに予約して、会場でばったり、とかになるとそれはそれでうれしいけど♪

お客さん、いかがっすか?
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年07月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031