トイレの修理

夜の８時にＴＶを見ていると、徒歩１０分の実家から電話があった。

「トイレの水がとまらなくれ、あふれているの！」と母からの電話であった。
基本、水が止まらないということはあっても、下水に流れていくものなのに？

急いで駆けつけてみると、すでに水は止まっていたが、床はずぶぬれになっていた。

水は止まったし、トイレは２つあるので、明日、工事会社に電話して修理の依頼をするという話になった。

あわててフリーダイヤルの業者に電話してはダメよ。
明日の朝、市の指定下水工事会社に連絡とってみましょうと私は言った。

それなのに、目を離した隙に、フリーダイヤルの水漏れ解決会社に電話して来てもらうことにしたと母はいう。

夜に修理すれば、料金高いの絶対だし、どんな業者さんがくるかわからない。
修理ものは、素人にはわからないので、言われるままの料金支払うしかなくなるよって言ったが、キャンセルしたらお金かかると言われたとのこと。
基本料金は11,000円。

やれやれ。どんな人が来るのだろうか。
近所の人っと言っていたので、大丈夫と母は言う。
そうだといいけれども。

１時間しても修理の人はこなかった。
やってくると、最初に会社名や担当者名を名乗るでもなく、母は家に上げていた。
母の説明を聞いて、修理の人は黙って突っ立っていた。
私が補足すると、「今、考えているんです」とにらみつけてきた。

タンクをあけると、私たちに劣化箇所を見せるでもなく、
「中がダメですね。４万円かかります。キャッシュで払ってください。それが嫌なら、キャンセル料7.000円払ってください。」

「すいません。工事は難しいですから、後日のこともあるので、お名刺などいただけますか？」と私。

4万払って直らなかった時のアフターケアを心配したのだ。

何回かお願いしても、教えてはくれず、その業者さんは
「こんなヒステリックな言い方されたら、仕事できない」
と軽自動車に乗って、さっさと帰ってしまった。
追いかけていき、ナンバープレートを見ると、最短でも1時間かかるナンバーだった。

すると、姉と母が、怖いからキャンセル料だけ払ったほうがいいと言い出した。
逆恨みってものがあるからだ。
金持ち喧嘩せずか。
別にうちは金持ちではないが、問題になる前に布石を打つということなのだろう。

フリーダイヤルのコールセンターにとりあえず、経緯をお話すると、キャンセル料はいりませんとのこと。
話はしっかり聞いてくれて、記録に残しますとのこと。
この会社は、業者紹介として比較的大きく、クレームを恐れているようであった。
紹介会社はそれでいいだろうが、来た業者はガソリン代と時間を返してくれと、不満たらたらであろう。

逆恨みされないことを祈るしかない。

次の日、市の指定工事店に電話で問い合わせみると、
老人にありがちなパターンとして、体につけていた使い捨てカイロをトイレに落としていたことに気付かず、詰まらせてしまうとのことだった。
最初は詰まっているが、何かの拍子に詰まりがなおり、解決することもあるとのこと。

母に電話で聞いてみると、カイロは貼っていないけれども、もう修理はいいわとのことでした。

どうしてこんなことになったのでしょうか。
現在、修理もしないのに、普通に使えます。
あの修理費４万円はなんだったんでしょう。