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2015年06月29日15:36

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「闇の左手」

 図書館本「闇の左手」を読了。

 有名な名作SFであり、マイミクさんも勧めていたので読んでみた。 でも、横文字な固有名詞が沢山出てきて、まったく覚えられない... なので読み終わるのに2週間以上もかかった。もう、誰が誰やら、どこがどこやら。かろうじて分かるのは、主人公2人くらい。ホント、私の脳みそは英語など欧米的な言語と相性が悪いのね。

 それはともかく。

 同じ作者(ル・グゥィン)の有名シリーズ「ゲド戦記」などと同様、とても静かなSF。後半の雪原や氷河の描写が、さらに「音」を奪っている。雪のイメージの分、さらに音が消えている(雪って音を吸収するから、雪が降ると街が静かになるよね)。その効果もあり、ラストが心に残る。

 ちょっとアニメ「機動戦士ガンダム」を連想した。SF的仕掛けの部分にも魅力はあるけど、それ以外の部分、人間ドラマの部分の魅力がより大きい、という点が似ている。また、後世の他の作品群に対する影響力がとても大きい、という点も。

 あとオチ、というかエストラーベン(セレム)が良い人だ、というのはほぼ最初の方で見え見えだった。現代に読むからだけど。「良い人フラグ」や「死亡フラグ」がかなり最初の方から立っているよね。

 ただ、面白いんだけど、そのワリに上記のように読みづらかった。登場人物の名前、地名、専門用語その他固有名詞、がまったく覚えられず、読み進むのには少し苦労した。まぁ読書に充てる時間が足りない(そんな時間があったら仮眠したい。仕事で眠い)というのが、読み終わるのが遅れた一番の理由だけどね。


その他、瑣末な感想。
 ・ 題名が内容に合ってない。。。ゲド戦記の「闇」とも違う。本作の内容からして、
  左右両方揃っていないとイケナイと思うんだけど。

 ・ 主人公?が車を運転していた... あの短期間で、惑星冬の国際運転免許を取ったの??

 ・「彼らは去勢牛のように性を欠いている。天使のように醜さも欲望もない。
  しかし醜さも欲望もないというのは人間ではない」という文があった。
  でも、そ、そうかなぁ?後段はともかく、前段「醜さも欲望もない」というのは言い過ぎでは?
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コメント

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