86年「スーパー・パワー・シリーズ」最終戦、6月12日、日本武道館(テレビ収録、観衆11,500人満員発表)大会。平日でしたが、早く仕事を終わらせて会場に足を運ぶことが出来ました。
この日は4大スペシャルマッチが行われました。メインイベントは長州力&谷津嘉章組にアニマル&ホークのザ・ロード・ウォリアーズが挑戦したインターナショナル・タッグ選手権試合。
全日本プロレスの東京都内の大会場で所属選手がトリを取らないのは前85年12月12日、「世界最強タッグ決定リーグ戦」最終戦のスタン・ハンセン&テッド・デビアス組vs長州&谷津組の公式戦以来半年ぶり2回目でした。
ウォリアーズの「インスタント・アタック」と言われた秒殺殺法に王者チームはクイックタッチで応戦、長州と谷津はホークに2人がかりでのクローズライン、アニマルがカットに入り、長州にラリアットを打ち込んでいきましたが長州もリキラリアットで応戦。
この間に谷津がホークのバックを取ってジャーマン・スープレックスホールド、ウォリアーズが後方に投げられると脆いのは前85年3月9日、両国国技館での鶴田&天龍組との同選手権試合で実証済み。これは危険と見なしたウォリアーズのマネージャー、ポール・エラリングがカットに入り、6分34秒、ウォリアーズの反則負け。長州&谷津組が4度目の防衛に成功。
谷津のジャーマンはホークは自力では返すことは出来なかったと思われ、内容では長州&谷津組の完勝。ウォリアーズはまたも弱点を露呈してしまいました。
セミファイナルには鶴田、天龍ではなくタイトル戦線から外れた馬場が登場、国際血盟軍の大将、ラッシャー木村とのシングルマッチ(60分1本勝負)。1年前、85年6月21日、同所でのPWFヘビー級王座を賭けた闘いでは12分34秒、ランニング・ネックブリーカードロップからの体固めで馬場が勝ちましたが、カウント2でR木村のセコンドの鶴見五郎がR木村の右足をサードロープに掛けて、「ロープブレイクだった」と抗議しましたが判定は覆らず。
それ以来のシングル対決となりました。クロスチョップ、ラッシング・ラリアットで馬場を追い込んでいったR木村でしたが決定打には成らず、10分28秒、馬場がネックブリーカー気味のジャイアント・ラリアットから珍しいギロチンドロップを決めて体固め。馬場があっさりとフォール勝ち。ただ、馬場のギロチンドロップも足より自分の尻の方が先にマットについているだろうと思われます。
セミ前に組まれたのは天龍にカルガリー・ハリケーンズのスーパー・ストロング・マシンが挑戦したUNヘビー級選手権試合。天龍は自ら返上した同王座の決定リーグ戦で4月26日、大宮スケートセンターでデビアスを破り王座返り咲きを果たしてから初防衛戦となります。
マシンはラリアット、しかし天龍はこれをかわしてボディスラムの体勢に担ぎ上げました。そこをマシンは首固め、これを天龍は身体を反転させて上になって切り返しの首固め。15分17秒、カウント3が入りタイトル初防衛に成功しています。
※鶴田の試合以降の模様は次回お送り致します。
ログインしてコメントを確認・投稿する