mixiユーザー(id:21258650)

2021年05月06日21:54

154 view

ジャンボ鶴田怪物伝説(746)

86年「スーパー・パワー・シリーズ」開幕戦は5月16日千葉公園体育館(テレビ収録、観衆2,500人発表)で行われました。同日、新日本プロレスが後楽園ホールで春の祭典(実際は初夏だが)「IWGPチャンピオン・シリーズ」を開幕させており、東京と千葉市で距離はありますが首都圏同日開幕となりました。

このシリーズは新日本プロレスとの興行戦争が多数ありました。後楽園ホールは全日本が5月18日、新日本が5月16日と19日(ベースボール・マガジン社主催興行)の2回。愛知県体育館は約1か月近く離れていますが全日本が5月19日、新日本が6月17日。札幌中島体育センターが全日本が5月30日、新日本が6月6日。大阪城ホールが全日本が6月5日、新日本が6月12日。東京大会場が全日本が6月12日、日本武道館、新日本が6月19日、両国国技館。

新日本も年間最大のイベントIWGPチャンピオン・シリーズで全日本、ジャパン、カルガリー・ハリケーンズ、国際血盟軍と真っ向勝負、面白いのは開幕戦以外は全て新日本が後攻となったことです。新日本はABブロック別ながら、前午前85年のトーナメントから総当りリーグ戦に2年ぶりに戻し、前年度優勝者猪木のシードもなし。前田日明、藤原喜明のUWFがブロックが分かれながらもリーグ戦で新日本正規軍、外国人勢とシングルでぶつかるのは新鮮味がありました。

さて、全日本の開幕戦メインイベントは最終戦の6月12日、日本武道館でUNヘビー級王座を賭けて対戦する天龍とスーパー・ストロング・マシンが前哨戦でタッグ対決。天龍&タイガーマスク組とマシン&ヒロ斉藤組というカードが組まれました。

天龍が小柄なH斉藤にパワーボム、決まったかに見えましたがマシンが椅子を持って乱入、椅子で天龍の脳天を思い切り殴ってカット、13分27秒、天龍がマシンに反則勝ちとなりました。ハリケーンズは先の「チャンピオン・カーニバル」、シリーズ終了後のジャパンプロレス自主興行でも椅子を持ち出しての反則負けが散見され、全日本プロレスでの立ち位置はヒールでした。

セミファイナルは長州力&アニマル浜口組の元祖維新軍が復活、テリー・ゴディ&鶴見五郎組と対戦、こちらも翌17日、横須賀市総合体育会館でPWFヘビー級選手権試合で対戦する長州とゴディが前哨戦で対戦。しかし長州とゴディの絡みは少なく7分32秒に浜口が鶴見をフライング・ネックブリーカードロップからの片エビ固めでフォールしジャパン軍の勝利。

それにしても、この日と翌日の横須賀の2大会は外国人はゴディ1人であり可なり寂しい風景となりました。

セミ前に組まれたのは全日本対国際血盟軍、鶴田&渕正信組とラッシャー木村&阿修羅・原組の対戦、鶴田&渕組の2人だけのタッグは珍しい。今シリーズ、新設される初代世界ジュニア・ヘビー級王座決定戦、全日本プロレス代表に選ばれた渕でしたが、13分7秒、R木村がブルドッキング・ヘッドロックからの片エビ固めで渕を撃破しました。

全日本対ジャパン、馬場が久しぶりにグレート小鹿&大熊元司組の極道コンビを従えてキラー・カーン&谷津嘉章&寺西勇組と対戦、馬場の大好きなテレビ時代劇「水戸黄門」になぞらえ、黄門様、馬場に柄の悪い助さん格さん、極道コンビのトリオでしたが、11分59秒、Kカーンのモンゴリアン・チョップだけで小鹿が体固めに敗れてしまい、あっけない幕切れ。

全日本対ハリケーンズ、サムソン冬木と高野俊二のシングルマッチは9分41秒、椅子を持ち出して冬木を殴った高野俊の反則負け。ハリケーンズは椅子を使った反則暴走が目立ちます。

第1〜4試合は全て全日本対ジャパンの対抗戦。マイティ井上&ハル薗田組vs小林邦昭&保永昇男組は11分6秒、両チームリングアウトの引き分け。ロッキー羽田と栗栖正伸のシングルマッチは8分52秒、エビ固めで羽田が栗栖を丸め込んでの勝利。

百田義浩&百田光雄組の百田兄弟が久しぶりにコンビ結成、仲野信市&先シリーズは「残り番」で試合が組まれなかった笹崎伸司組と対戦。12分32秒、光雄がバックドロップから笹崎を体固めに決めて百田兄弟の勝利。

第1試合の小川良成と佐々木健介のシングルマッチは5分19秒、首固めで小川がフォール勝ち。毎年、一定数がデビューする新日本プロレスのヤングライオンとは違い新陳代謝の悪い全日本プロレスでは小川の一つ上の先輩と言うとこの時海外修行に出ていた川田利明になり、既に入団を発表した輪島大士に続いてこれから大相撲から転向して来るジョン・テンタ、高木功、田上明などキャリア組を除き、前座試合で小川と対戦するようなノンキャリの練習生上がりの後輩は2年後の88年2月デビューの小橋健太、菊地毅まで待たなければならず。この時期、笹崎、健介、山本英俊らジャパンの若手と切磋琢磨し合えたのは小川のキャリア形成の上で非常に大きかったと思います。

1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年05月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記