85年ジャパンプロレス自主興行シリーズ第2弾「サマー・ドリーム・フェスティバル」第6戦は今シリーズ唯一の東京大会となる8月7日、後楽園ホール(観衆3,200人超満員発表)大会。私はこの興行は観に行きました。
メインイベントはジャパンのエース、長州力が「ウガンダの大魔神」ジャイアント・キマラと初の一騎討ち。長州とキマラはこのシリーズ第2戦の8月3日、青森県営体育館でタッグで一度だけ対戦(長州&谷津嘉章組vsキマラ&キング・コブラ組、10分35秒、長州がKコブラをリキラリアットから体固め)。果たして長州は巨漢キマラを仕留めることが出来るか…。
試合はキマラのコーナーポスト最上段からのダイビング・ボディプレスを長州が自爆させると、リキラリアットから一気にサソリ固め。ステップオーバーに成功しましたが、そこへ青森でキマラと組んで長州に倒されたKコブラが乱入。
2人がかりで長州を攻撃するとキマラは長州を抱えてコーナーに逆さ吊りにして攻撃、6分17秒、長州の反則勝ちとなりました。最後は反則決着となりましたが真っ向勝負のぶつかり合いは見応えがありました。
セミファイナルではジャパン対全日本軍団抗争、キラー・カーン&アニマル浜口組と天龍&石川敬士組の一戦。石川が相撲タックルで浜口を場外に落としましたが、石川も勢い余って場外転落、そのまま場外乱闘となり14分23秒、浜口と石川が両者リングアウトの引き分け。
セミ前に組まれたのは谷津&寺西勇組vsジ・アラスカンズA&B組の一戦。5分50秒、谷津がギロチンドロップ1発でAを破り谷津&寺西組の勝利。
ジャパン対全日本、NWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王者、小林邦昭と全日ジュニアの実力者、渕正伸との注目のシングルマッチ。「他所の団体の奴がウチのベルトを持って大きな顔しているのは気に入らない」とばかり、小林にターゲットを定めた渕は、前日の8月6日、大津市皇子が丘体育館での小林vsKコブラ戦に乱入。小林をイスで襲撃し、試合は7分56秒にノーコンテストとなっています。
試合は前日の経緯からかスタートから喧嘩ムードとなり小林が突っかかっていきました。しかし、体格で上回る渕がジワジワとペースを握りました。渕はセコンドのハル薗田を呼び込み、薗田と2人がかりで小林を攻撃、薗田も小林にマスクを脱がされた怨みがあり爆発、小林は袋叩きにされて13分57秒、小林の反則勝ちが宣告されています。小林と渕、薗田との間に新しい遺恨が生じるかと思いきや、
前々日の8月5日、大阪城ホールでのスーパー・ストロング・マシンに次いで新日本プロレスでジュニアのトップとして闘っていた前WWFジュニア・ヘビー級王者のヒロ斉藤がリングサイドに姿を現し小林を挑発。マシンと共に新日本プロレスを離脱することが濃厚となりました。
栗栖正伸とKコブラのシングルマッチは7分25秒、Kコブラが8月2日、札幌中島体育センターでの開幕戦で見せたフライング・ヘッドシザースから足を取って丸め込む変型首固めでフォール勝ち。ジャパン対全日本、保永昇男と薗田のシングルマッチは20分時間切れ引き分け。
大熊元司vsビッグ・ブラック・モンスターのシングルマッチは2分24秒、大熊がジャンピング・ヘッドバットからの体固め。ジャパン対全日本、新倉史裕とターザン後藤のシングルマッチは12分6秒、新倉がジャーマン・スープレックスホールドで勝ち。第1試合のジャパン同士のシングル戦は仲野信市が笹崎伸司を7分36秒に体固めで降しています。
「サマー・ドリーム・フェスティバル」は8月8日、大宮スケートセンター(観衆3,000人満員発表)で最終戦を迎えました。
メインイベントはジャパン対全日本軍団抗争、長州&谷津&浜口組と天龍&石川&薗田組が激突。11分48秒、長州が薗田をリキラリアットからの体固めに降し、ジャパン軍団の勝利で最終戦を締め括りました。
セミファイナルはKカーンとアラスカンAのシングルマッチ、6分6秒、ギロチンドロップからの体固めでKカーンの完勝。「アルバトロス殺法」ダイビング・ダブルニードロップを出すまでもありませんでした。
セミ前に組まれたのは2対1変則タッグ(ハンディキャップマッチ)、寺西&永源遙組がキマラに挑みましたが、2分23秒、キマラが永源をフライング・ボディプレスに捕らえて体固め。キマラ圧勝となりました。この手の試合になるとキマラは本領発揮します。
大熊とアラスカンBのシングルマッチは6分3秒、ジャンピング・ヘッドバットからの体固めで大熊の勝利。小林邦昭とKコブラの再戦は7分27秒、小林がフィッシャーマン・スープレックスホールド(網打ち式原爆固め)でフォール勝ちを収めました。
ジャパン対全日本、仲野vs渕は6分22秒、バックドロップからの体固めで渕の激勝。栗栖とBBモンスターは7分59秒、逆片エビ固めで栗栖がギブアップ勝ち。
ジャパン同士の保永と新倉のシングルマッチは17分49秒、首固めで保永のフォール勝ち。ジャパン対全日本、笹崎伸司とターザン後藤の一戦は10分39秒、T後藤がダイビング・ボディプレスからの体固めで若い笹崎を降しました。
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