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2020年02月05日22:01

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週プロ流智美あの日あの時予想2019年総括(27)

第93戦 7月10日発売号●【予想】NY興行戦争、米IWA、ニューヨーク近郊でMSG定期戦の2日前にビッグマッチを開催。(75年ニュージャージー州ジャージーシティ・ルーズベルト・スタジアム)【正解】全日本プロレスの6人タッグの流れが変わった。長州力&谷津嘉章&アニマル浜口組vsスタン・ハンセン&テッド・デビアス&ピート・ロバーツ。(86年全日本プロレス横手市平鹿広域体育館)【参考】2013年7月10日発売号はテリー・ファンクさよならシリーズ後楽園大会、馬場&テリー&鶴田組vsタイガー・ジェット・シン&上田馬之助&アレックス・スミルノフ。(83年全日本プロレス後楽園ホール)

【解説】75年1月にアメリカ東部地区に設立された新団体IWAは前年業績不振から興行活動をクローズしたNWFのオーナーであったジョニー・パワーズとペドロ・マルチネスが、全米プロバスケットボールリーグ、WFLの放映権を持ち、全米3大ネットワークABCで放送し巨万の富を得ていた富豪エディ・アイホーンにスポンサード依頼をして旗揚げした団体でした。 

アイホーンもまた、バスケットボールリーグ、フットボールがオフシーズンの間のコンテンツとしてプロレスに魅力を感じており、利害が一致しました。

初代IWA世界ヘビー級王者は1月19日に王座決定戦でユーゴ・バビッチを破ったとされるミル・マスカラスが認定されました。ABCネットワークを通して徐々に全米に浸透していったIWAは7月10日、WWWFの本拠地であるニューヨークからハドソン川を挟んでほど近いところにあるニュージャージー州ジャージーシティのルーズベルト・スタジアムでビッグマッチを開催。

IWAはWWWFのトップヒールであり、「ブルーノ・サンマルチノを倒した男」、元WWWF世界ヘビー級王者、イワン・コロフの引き抜きに成功。ビンス・マクマホン・シニアにとってコロフを抜かれたことは大ダメージでした。

当日は22,000人の大観衆を集め、メインイベントはマスカラスのIWA世界ヘビー級王座にコロフが挑戦。1ー1から両者リングアウトで引き分けとなっています。

IWAはこの他、世界タッグ王者チームにジート&ボロのザ・モンゴルズ、ノースアメリカン王者にブルドッグ・ブラワーを認定、パワーズ、アーニー・ラッド、クルト・フォン・ヘス、ハートフォード&レジナルドのラブ・ブラザーズ、テキサス・マッケンジーら元NWFの残党が参戦していました。

東部進出第1戦を成功させたIWAは翌月の8月7日にも同所でマスカラスvsラッドのタイトル戦を組みましたが15,000人と前回程は集まらず。9月1日、同所でマスカラスvsラッドの再戦をメインに第3弾興行を開催しましたが、こちらが8,000人と惨敗。パワーズとマルチネスはアイホーンに追加資金の援助を申出しましたが謝絶され、IWAは1年足らずで崩壊しました。

ビンス・シニアはコロフを引き抜き返して興行戦争に勝利しましたが、このIWAの手法を後の84年に息子のビンスがビジネスモデルとして全米制圧に乗り出した訳です。

マスカラスは73年10月〜86年5月まで毎年全日本プロレスのリングに参戦していますが、13年間で来日が無かったのがこの75年と84年でした。

前85年1月から全日本プロレスに登場した長州力率いるジャパンプロレスですが、連日鶴田以下全日本プロレス勢と対戦していた訳ではなく、ジャパン軍が普通に外国人選手や国際血盟軍とメインイベントで対戦することも経常的にありました。

全日本プロレスの興行の中にジャパンプロレスへの売り興行も多数あり、馬場はジャパンプロレス代表だった大塚直樹に、マッチメーク面ではかなり譲歩していました。

この86年は全日本vsジャパンの抗争も2年目に入り、2月5日、札幌中島体育センターで長州&谷津嘉章組が鶴田&天龍組を破ってインターナショナル・タッグ王座を獲得。

4月5日、横浜文化体育館ではAWA世界、PWFの二冠王者だったスタン・ハンセンに長州が挑戦して反則勝ちを収め、ルールによりPWFのみ移動、長州が馬場の代名詞だったPWFヘビー級王座のベルトを巻き二冠王者となっています。

この日は86年7月10日「サマー・アクション・シリーズ」横手大会のテレビ収録試合、長州&谷津嘉章&アニマル浜口組vsハンセン&テッド・デビアス&ピート・ロバーツ組の6人タッグマッチはメインイベントで組まれ、12分2秒、両チームリングアウトとなりました。

新日本プロレスの常連だったPロバーツはこの時が全日本プロレス初登場、77年1月、ハンセンが新日本プロレスに初参戦した時に一緒に来日しており、世話になったハンセンが馬場に仲介して全日本プロレスへの参戦が決定しています。

全日本プロレスの6人タッグの流れが変わった、というのは前年からすでにそうであり、この試合が特段ターニングポイントになった訳ではないと思われます。

※対戦成績は93戦19勝74敗。
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