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2019年09月15日22:44

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猪木とビンス(527)最終章

77年、国際プロレスはこれまで資金繰りの影響からか開催が出来ないでいた創立10周年記念シリーズとして「第6回IWAワールド・シリーズ」及び「第1回IWAタッグ・トーナメント」を開催しました。

マッドドッグ・バション、ジプシー・ジョー、ビッグ・ジョン・クイン、クルト・フォン・ヘス、キューバン・アサシンズ1&2号、ジャック・クレイボーンとこの時点で国際プロレスが呼べる限りの豪華外国人レスラーを集めてみせました。

ワールド・シリーズの開催はTBS時代の73年9月以来で実に3年5か月ぶり。TBSの放送打ち切り、AWAとの提携解消、そして資金面から「国際プロレスはもうワールド・シリーズを開催出来ないんじゃないか」と言われていただけに、復活は国際ファンを狂喜させています。

日本側はラッシャー木村、グレート草津、マイティ井上、カナダ・カルガリー遠征から凱旋帰国のアニマル浜口、寺西勇、剛竜馬、大位山勝三がエントリー。

タッグ・トーナメントは草津&M井上組、R木村&大位山組、浜口、寺西組に剛はフリー参戦のサンダー杉山と組んで参戦、外国人側はバション&ジョー組、クイン&ヘス組、キューバン・アサシンズ、クレイボーン&稲妻二郎組の兄弟タッグが参戦しています。

浜口は今回の凱旋帰国を機に、スポーツ刈りだった髪を伸ばし、コスチュームも赤青(または赤一色)のワンショルダータイプに変えてイメチェン。R木村、草津、M井上と並ぶ「4強」となりランクアップしました。

タッグ・トーナメント開催に先立ちIWA世界タッグ王者チームだった草津&M井上組はベルトを返上、優勝チームが新王者チームとなることが決定。ワールド・シリーズはR木村の返上はありませんでした。

先ず、タッグ・トーナメントですが2月27日、後楽園ホールでの開幕戦で草津&M井上組がバション&ジョー組に1回戦敗退。そのバション&ジョー組は3月10日、水戸市民体育館で浜口&寺西組と対戦。ワールド・シリーズで同じブロックにいるバションとジョーは3月15日、豊橋市体育館で対戦が決定しており、仲間割れ、両者対戦相手そっちのけで場外乱闘を展開し、リングアウト負けで脱落。

3月25日、横浜文化体育館で行われた優勝決定戦は浜口&寺西組vsクイン&ヘス組の組み合わせとなり、16分45秒、クインが寺西をアルゼンチン・バックブリーカーでギブアップさせて優勝。第17代王者チームとなりました。

ワールド・シリーズはABブロック別総当たりリーグ戦でAブロックはR木村が3月25日、横浜文化体育館で草津との同門対決を制し最終戦を前に全勝で決勝進出が決定。

Bブロックは混戦となり、M井上、バション、ジョーがほぼ横一線で最終戦でM井上とジョーが最終公式戦を残しました。

IWAワールド・シリーズ最終戦となった3月26日、蔵前国技館は8,200人発表とおそらく国際プロレス15年の歴史上最も観客が入った興行だったと思われます。

Bブロック最終公式戦、M井上vsジョーは壮絶な喧嘩マッチの末、両者KOの引き分け。結果ジョーが最多得点となりましたが、両者出血多量によるダメージ深く、ジョーは棄権。2位には同点でM井上とバションが並びましたが、M井上も同じく試合のダメージにより棄権。

結果、同点2位のバションがBブロック代表となりR木村と優勝決定戦を行い、16分9秒、R木村が逆エビ固めでバションをギブアップさせて、全勝優勝を果たしています。優勝決定戦を棄権し、傷心のM井上は大会終了後、吉原にカナダ遠征を直訴。

前日、タッグ・トーナメントに優勝し新IWA世界タッグ王者チームとなったクイン&ヘス組に草津&浜口組がこの日挑戦し2−1で草津&浜口組が勝ち王座奪回に成功。ベルトの海外流失を阻止しました。

それにしても、Bブロックだけ最終戦まで公式戦が残されていたこと、バションのこの日の他の試合が予め組まれていなかったことなど腑に落ちない点が多々ありました。

前回の第5回大会はAブロック代表が草津とブラックジャック・マリガン、Bブロック代表がR木村とラーズ・アンダーソン。10月10日、長崎国際体育館での優勝決定戦は決勝トーナメントが(B)草津vs(A)アンダーソン、(A)木村vs(B)マリガンというタスキがけとなり、草津vsアンダーソンが両者KOで棄権。次のR木村vsマリガンが優勝決定戦となり、R木村がマリガンを破り優勝。

この時のマッチメークの焼き直しであり、さらに片方のブロックだけ公式戦を残したのもかえってややこしくした感じがします。

タッグ・トーナメントも優勝チームが翌日に草津&浜口組の即席コンビに負けてベルトを失ってしまっては何の為のトーナメントだったのか甚だ疑問でした。これまでIWA世界タッグ王座が海外流失したことはなく、次にクインとヘスを同時に呼べる機会があるとは限らなかったのでしょう。

海外ヘ出るM井上と凱旋帰国して国内に残る浜口を入れ替えたに過ぎず、マッチメークの杜撰さが浮き彫りになった感じです。
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