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2019年09月14日23:15

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猪木とビンス(526)最終章

空位となったIWA世界ヘビー級王座は「ビッグ・サマー・シリーズ」最終戦である7月31日、越谷市体育館で上田馬之助とラッシャー木村との間で王座決定戦が金網デスマッチで行われることとなりました。

しかし、大会当日、上田は左腕を三角巾で吊って登場、「銚子でのR木村との試合で左腕を脱臼した」と試合を欠場、王座決定戦は棄権、代打としてスーパー・アサシン(ロジャー・スミス)を指名。R木村はアサシンと王座決定戦を行い、12分32秒、逆エビ固めで勝ち、王座返り咲きを果たしました。

この試合は金網デスマッチでしたが、東京12チャンネルで録画中継されました。東京12チャンネルはカメラワークを駆使して残虐なシーンをカットして放送。以後も金網デスマッチの放送は続けています。

上田ですが、銚子大会の後7月29日、藤岡市民体育館、30日、佐野市民会館の試合には普通に出場していたところから、やはりこの負傷についてはギミックであったことが濃厚です。新日本プロレスへ行く為の布石ではなかったでしょうか。 

上田は国際プロレスのシリーズが終わると途端に新日本プロレスに対して挑発をしていきます。アジア・リーグ戦最終戦の8月5日、蔵前国技館に乗り込むと宣言。これに対して新日本プロレス側は元IWA世界ヘビー級王者であるストロング小林が「猪木さんとやる前に俺と対戦しろ」とアピール。上田もこれを受けて立ち、新日本プロレスでは8月5日の蔵前でS小林vs上田のシングルマッチを行うと発表。

ところが大会前日になり、上田は「俺は猪木にしか興味がない、S小林とはやらない」と一転して対戦拒否。

これは、流石にR木村との大丈夫タイトルマッチを欠場しなければならない程の負傷を負った上田が1週間も経たないうちに新日本プロレスのリングで試合をする訳にはいかないだろうと、上田が断りを入れた可能性が強いです。S小林vs上田戦も事情をよく知らない新日本プロレス側が勝手に決めたのではないでしょうか。

8月5日、新日本プロレス、蔵前国技館のメインイベントは猪木vsタイガー・ジェット・シンのNWF世界ヘビー級選手権試合で12分43秒、両者リングアウトの引き分けとなりましたが、上田はメイン終了後に私服姿でリングに上がり、猪木に向かって挑戦状を面前に出して、挑戦状で猪木の横っ面を張って挑発。

猪木は上田の背広を破って乱闘になりましたが、シン戦で痛めた脇腹を上田に蹴られてダウンしてしまいました。

上田は76年一杯、猪木に挑発を繰り返し、77年1月からシンのパートナーとして新日本プロレスに参戦しますか、IWAのベルトは返上して置いて来た為自分の商品価値を落とさずに新日本に上がり、シンとの凶悪コンビは空前の「ヒット商品」となり新日本に大金を落とすことになります。

新日本プロレスはアリ戦で7億円とも9億円とも言われた負債を背負いNETから役員が出向して来てテコ入れがされ、リング上も活気がなくなっていましたが、シン&上田の活躍で殺気と熱気を完全に取り戻してみせました。

勝ち逃げを許して新日本プロレスに移籍させて、新日本プロレスを儲けさせてしまったのは吉原の人の良さなのか、経営者としての甘さなのか?

IWA世界ヘビー級王者に返り咲いた(第14代王者)となったR木村はこの年ワイルド・アンガス、ジプシー・ジョー(2回)、ギル・ヘイズと4度の防衛に成功。

1年ぶりの再来日となったジョーとは10月26日、茨城・境町民体育館、11月1日、札幌中島スポーツセンターでの対戦がいずれも引き分け。

決着戦は12月3日、後楽園ホールで70年12月12日、台東体育館でのR木村vsオックス・ベーカー戦以来都内で6年ぶりとなる金網デスマッチによるタイトルマッチとなり14分37秒、R木村がKO勝ちで5度目の防衛を果たしています。


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