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2019年09月06日21:51

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猪木とビンス(518)最終章

75年6月6日、IWA世界ヘビー級王者となったラッシャー木村が猪木に挑戦表明をしています。「貴殿は実力日本一を名乗っているそうだが、私も密かに実力日本一を持って認じている。どちらが真の実力日本一か対戦して決着をつけるべし」との内容でした。

これに対して猪木は「木村よ。思い上がるな、私とお前とでは格が違う。ただし先輩レスラーとして胸を貸すということなら考えなくもない。その場合、日時、場所は当方に一任しウチのリングで対戦すること」と一刀両断に切り捨ててしまいました。

吉原は猪木のR木村に対する格下扱いに激怒し新日本プロレスと絶縁宣言をしていますが、実際は挑戦状は吉原か書き、R木村に読ませたもので、新日本プロレスとの合同興行を狙いとしたものでした。当時猪木は馬場に挑戦したり、プロボクシング世界ヘビー級王者モハメド・アリに挑戦したりしていましたので、猪木の日頃の言動からしておそらく逃げないだろうとの目論見があったのではなかったでしょうか?

吉原の作戦は猪木に見透かされて失敗に終わりました。

R木村は4月19日、札幌中島スポーツセンターでマッドドッグ・バションを金網デスマッチで破りIWA世界ヘビー級王座を獲得後、初来日のキラー・トーア・カマタを相手に2度防衛。6月29日、後楽園ホールでは73年7月9日、大阪府立体育会館でのストロング小林vsR木村戦以来2度目となる同門同士のタイトル戦で元王者マイティ井上の挑戦を2−1で退けています。

7月28日には大田区体育館で国際プロレス初参戦となるビッグ・ジョン・クイン(70年9月、日本プロレスのNWAタッグ・リーグ戦にジョニー・クインとして初来日)を破り4度目の防衛を果たしました。

9月7日、後楽園ホールで開幕した秋の陣「ビッグ・ゴールデン・シリーズ」に"放浪の殺し屋"ジプシー・ジョーが初来日。開幕戦ではM井上と45分3本勝負で対戦し1本目をトップロープからのフライング・ニードロップからの体固めで取り、2、3本目は反則負け。スコアは2−1でM井上が勝ちましたが内容はジョーが一方的に押しており、その打たれ強さに観客は驚嘆の声を上げています。

ジョーは10月6日、後楽園ホールでR木村の持つIWA世界ヘビー級王座に挑戦。1−1からリングアウト負けを喫しましたが判定を不服として再戦を要求。10月8日、古河市立体育館で金網デスマッチによる再戦が組まれ、14分55秒、R木村が逆エビ固めでタフなジョーをギブアップさせています。R木村の王座防衛記録は6となりました。

ジョーは73年にカナダのモントリオールでバションの抗争相手として売り出され、バションから大剛鉄之介ルートでのブッキングで初来日が実現。アメリカ、カナダでは前座レスラーに甘んじておりビッグネームではなく「ヒット商品」として後期国際プロレスを支えるヒール外国人になっていきました。

R木村は12月4日、後楽園ホールでピエール・マーチン(フレンチ・マーチン、フレンチ・マーテル、マッドドッグ・マーチン)に反則含みながら2−0のストレート勝ちでこの年7回の連続防衛に成功、挑戦者は馬場、猪木に比べて弱体ながら安定した王者ぶりを見せつけています。
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