85年ビッグ・ファイト・シリーズ第1弾、3月8日は横浜文化体育館大会(テレビ生中継、観衆2,317人発表)。
メインイベントでは猪木が雷神デビッド・シュルツとシングルマッチ。前週の開幕戦で実況の古舘伊知郎アナウンサーがシュルツに襲撃され、その仇討ちとばかりシングル戦が組まれました。
前回、両者は前84年12月28日、ニューヨークMSGで対戦、6分28秒、猪木が延髄斬りからの体固めで勝利していますが、今回は猪木がシュルツのラフファイトに怒りを爆発させて暴走。8分48秒、猪木の反則負けとなりました。
収まりのつかない両者は再戦をアピールし翌週の3月15日、鹿児島県立体育館での決着戦が決まりました。
セミファイナルは藤波&木村健吾組vsバッドニュース・アレン&レロイ・ブラウン組。ブラウンは動きに制裁を欠いてしまい、初来日の時のような勢いはなく、11分、藤波の逆エビ固めでギブアップ負けを喫しました。
上田馬之助&ヒロ斉藤組とストロング・マシン1&2号組の異色のヒールマッチが組まれました。先の新春黄金シリーズまではH斉藤とマシンズは共闘していましたがこのシリーズはザ・コブラがいない為か、何の因縁もなく唐突にマッチメイクされましたが、上田がH斉藤のタッチを拒否し、H斉藤にばかり試合をさせて金狼コンビに不協和音。7分50秒、ノーコンテストとなりました。
坂口は星野勘太郎と組んでパット&マイクのケリー・ツインズと対戦、7分42秒、坂口がパットを体固めに決めて坂口&星野組が勝利。この試合などは初期の74、75年の新日本プロレスを思い起こさせるカードでした。
売り出し中のアノアロ・アティサノエはこの日ジュニア・ヘビー級の実力者スティーブ・ライトとシングルで対戦、9分30秒、体固めで圧殺しています。体格差を考えると順当ですが、初代タイガーマスクが苦戦したライトをいとも簡単に押しつぶしてしまいました。
ヤングライオン杯公式戦は小杉俊二vs畑浩和の一戦、13分41秒、小杉が怪力を利したカナディアン・バックブリーカーで軽量の畑からギブアップを奪いました。
この翌日の3月9日、新日本プロレスより先にこの年の大相撲初場所から開館した両国新国技館に全日本プロレスがプロレスこけら落とし興行を行い、11,000人(超満員発表)の観客を動員してみせました。
メインイベントは初来日の暴走戦士アニマル&ホークのザ・ロード・ウォリアーズが鶴田&天龍組の持つインターナショナル・タッグ王座に挑戦。1−1からウォリアーズのマネージャー、ポール・エラリングが乱入しウォリアーズの反則負け。
ジャパンプロレスの大将、長州は谷津嘉章と組んでブルーザー・ブロディ&キラー・ブルックス組と対戦。試合は7分56秒、長州がブルックスをリキラリアットからの体固めで破りましたが、ブロディが長州の攻めを受けずに一方的に叩きのめして見せました。
この日は日本テレビが「土曜トップスペシャル」で90分生中継。新日本プロレスと全日本プロレスのパワーバランスは大量離脱前は6対4位で新日本優位でしたが、この時点で7対3位の割合で全日本が逆転勝ちしました。
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