84年世界最強タッグ決定リーグ戦、第10戦は12月2日、後楽園ホール大会(観衆3,500人超満員発表)。
タイガーマスクが聖地後楽園ホールのメインイベント初登場。馬場&ラッシャー木村とのトリオでハーリー・レイス&ニック・ボックウィンクル&エル・エヒプシオ組と対戦。12分10秒、タイガーマスクがエヒプシオをウルトラ・タイガードロップ(コーナーポスト最上段からリング内へのトペ・コンヒーロ)からの片エビ固めでフォール。馬場&R木村&タイガーマスク組の勝利。
セミファイナルはスタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディ組vsタイガー・ジェット・シン&マイク・ショー組の一戦。前日の盛岡大会ではシンの凶器攻撃がショーに誤爆。敗因を作っており、シン&ショー組は早くも不況和音が流れています。
この試合でもシン&ショー組は連携が乱れました。ショーが押さえたハンセンにシンが凶器攻撃。しかしこれはハンセンがかわして同士討ち。
ブロディがシンを場外へ投げ落とすと、ハンセン&ブロディ組はショーにツープラトンのショルダー・タックル、ダウンしたショーにハンセンがニードロップ1発。そのまま押さえ込んでカウント3が入り、6分31秒、ハンセンがショーを体固め。ハンセンはウェスタン・ラリアットを出すまでもなく決着がついてしまい、ハンセン&ブロディ組は4点目を挙げています。
敗れたシン&ショー組はついに仲間割れして乱闘となり0点のまま残りのリーグ戦を棄権してしまいました。
セミ前は鶴田&天龍組vsワンマン・ギャング&鶴見五郎組の非公式戦。15分47秒、凶器を持ち出したギャング&鶴見組の反則負け。
マイティ井上のNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座に大仁田厚が挑戦、「この試合に負けたら引退」という悲壮な覚悟で試合に臨んだ大仁田。
試合はM井上の回転エビ固めを大仁田が体勢を入れ換えてエビ固めに丸め込み、ベルト移動かと思いきや、老獪なM井上はさらに大仁田の身体を一回転させての回転エビ固め。14分56秒、カウント3が入りM井上が6度目のタイトル防衛に成功。
敗れた大仁田は試合前の公約通り引退を発表しています。
ドリー・ファンク・ジュニア&テリー・ファンク組のザ・ファンクスはグレート小鹿&大熊元司組の極道コンビと対戦。11分16秒、テリーが大熊にスピニング・トーホールドでギブアップ勝ち。
全日後楽園2度目の登場となったダイナマイト・キッド&デービーボーイ・スミス組は石川敬士&マジック・ドラゴン組と対戦。11分29秒、キッドがスミスをダイビング・ヘッドバットから体固めでキッド&スミス組の勝利。
エヒプシオがメインに出場した為ピラタ・モルガンは渕正伸とのシングルマッチを行っていますが7分50秒、片エビ固めに敗れています。佐藤昭雄には勝ったモルガンでしたが、中盤になるとメッキが剥がれた感じです。
第11戦は12月3日、千葉公園体育館大会(観衆3,300人発表)。私はこの興行は観に行きました。
メインイベントは鶴田&天龍&石川組vsハンセン&ブロディ&ショー組の6人タッグマッチ。8分15秒、ブロディがキングコング・ニードロップから石川を片エビ固めに決め、ハンセン&ブロディ&ショー組の勝利。
セミファイナルは公式戦、馬場&R木村組vsギャング&鶴見組。R木村が鶴見にラリアット、代わって入って来た馬場とギャングの攻防になり、馬場がカウンターの16文キックからの体固めでギャングをフォール。馬場&R木村組がリーグ戦初勝利を飾り2点を獲得。
ドリー&テリーのザ・ファンクスはモルガン&エヒプシオ組のメキシカンコンビと対戦。8分51秒、テリーがエヒプシオをローリング・クレイドルで破りました。
レイス&ニック組vsM井上&渕組は12分17秒、レイスが渕をブレーンバスター(バーディカル・スープレックス)から体固めでレイス&ニック組の貫禄勝ち。
前日、ショーとのチームを解消したシンは小鹿とシングルマッチを行い4分46秒、コブラクローで小鹿を惨殺。
11月16日、後楽園ホールにおける全日本、ジャパン提携記念チャリティーイベントでの3分エキシビション以来、タイガーマスクとキッドがタッグマッチながら激突。
タイガーマスク&Mドラゴン組vsキッド&スミス組は荒れた展開となり、12分42秒、両チームリングアウトの引き分けとなりました。
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