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2017年12月21日22:27

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ファンタジープロレスの巨匠桜井康雄さん追悼(249)

欧州世界選手権シリーズ決勝戦は78年11月26日、西ドイツ・シュツットガルト・ギルスベルク・ホールにて行われ、猪木の前に立ちはだかったのはローラン・ボックでした。

一応、日本からやって来た猪木との対戦権をめぐってヨーロッパの選手が予選トーナメントを行ってボックが勝ち抜いて来たという体にはなっていますが、恐らくトーナメントはやってないと思われます。

しかし、猪木と対戦する相手にボック以外に適切な人物がいたとも思えずこの組合せは文句のつけようがありません。

この試合、テレビ朝日が収録していますが「シュツットガルトの惨劇」と実況の古舘伊知郎アナウンサーが言うほど、猪木がいいところなく完敗した為、一度は「お蔵入り」が検討されたとのことです。しかし、この年最後の12月29日のワールドプロレスリングレギュラー枠にて放送されました。

シュツットガルトには桜井さんは同行しておらず、この一戦を桜井さんのファンタジー溢れる名解説で聞くことが出来なかったのは残念ですが、この試合の持つ様々な歴史的意義を勘案しつつ、試合を振り返ってみたいと思います。

猪木が「炎のファイター」のテーマ曲で先に入場。セコンドは藤原喜明と新間寿マネージャーです。ボックはサンタ・エスメラルダの「悲しき願い」で入場。

以前にも書きましたが、プロレス興行で選手の入場時にテーマ曲をかける文化はヨーロッパが発祥の地です。

試合は4分10ラウンド。第1R、猪木は大きく両手を広げてリング中央へ。まずはロックアップからロープへ。両者クリーンブレイク。

手四つの体制から猪木をコーナーに押し込むボック。再びブレイク、ボックは猪木の足を刈ってテイクダウン。下になった猪木は両肩をマットに着けた状態になりましたが、レフェリーは肩が着く度にフォールカウントを入れて来ます。断続的なカウント1に猪木はロープエスケープ。

スタンドから猪木はボックの足を取りにいきますが、ボックはバランスを崩しながらもこれを防御。

上体を固定しておいて猪木の身体を抱えてサイド・スープレックス。猪木は投げられてもボックの左足を離さず、両者グラウンドでの足の取り合いとなりましたが、これはブレイク。

猪木はフロント・ヘッドロック、腕を取ってからバックに廻って足を掛けて倒そうとしますがボックは踏ん張って倒れず。逆にボックに足を取られてしまいますがこれはブレイク。

猪木は軽くアリキック、ボックはフロント・スープレックス。猪木は蹴り上げて返しました。

両者立ち上がる。組み付いて上になって有利なポジションを取ろうとするボック、猪木はボックを肩に担いでファイヤーマン・キャリーで投げようとしましたが、ボックは上体をコントロールしてこれを押し潰してからアームロック。猪木はこれをヘッドシザースで切り返す。ここで第1R終了のゴング。
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