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2017年08月27日23:15

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ファンタジープロレスの巨匠桜井康雄さん追悼(134)

「なんちゃってマスカラ戦」と言えば、新日本プロレスが藤波vsカネックの試合を「なんちゃってマスカラ戦」にしてお茶を濁そうとしていたか?は十分に考えられます。

新日本のリングでこの後行われることになる81年8月6日、蔵前国技館での猪木vsマスクド・スーパースターの賞金3万ドル&覆面剥ぎマッチ。

IWGP参加の為、NWFヘビー級王座を返上し興行的看板がなくなった新日本が考案した試合形式で猪木が勝てばMスーパースターのマスクを剥ぎ、Mスーパースターが勝てば賞金3万ドルを猪木が贈呈するというもの。

猪木が「今朝(カール)ゴッチの夢を見た」と12分18秒、Mスーパースターを久々のジャーマンで降し勝利。負けたMスーパースターはマスクを剥がされますが、セコンドのスタンリー・レーン、フランク・サベージらがタオルでMスーパースターの顔を隠しそのまま退場。

素顔を晒すことなく終わり、観客席からは罵声が飛び交いました。しかし、この時は首を痛めてもはやジャーマンが出来なくなっていたと言われていた猪木が78年5月20日、秋田県立体育館での藤波戦(MSGシリーズ決勝リーグ戦)以来3年ぶりにジャーマンを見せた為、こちらに話題が集中して騒ぎにはならなかったです。

Mスーパースターは同年10月、素顔のビリー・クラッシャーとして闘魂シリーズに来日しますが、この時、新日本は「Mスーパースターの正体」と明かすようなことはなく、翌82年3月の第5回MSGシリーズには何事もなかったかのように再びマスクを着けてMスーパースターとして来日しています。

もう1つが82年9月21日、大阪府立体育会館での猪木vsラッシャー木村のヘアーベンドマッチ。(敗者髪切りマッチ)

この試合も猪木が11分34秒、延髄斬りからの体固めで勝ちましたがR木村のセコンド、アニマル浜口、寺西勇がR木村を誘導、リング上で髪を切ることなく控室へ逃走。

気の荒い大阪の観客が怒り暴動寸前までいきました。

この2試合から、藤波とカネックの試合は負けたカネックがセコンドにタオルで顔を隠されて控室へ逃走、怒り出した観客の目を誤魔化す為に上田馬之助が乱入、藤波に襲いかかり滅多打ち、観客の怒りの矛先は上田へ向けられる、という流れ。

山本小鉄はそのようにカネックに伝え、大丈夫だと言って無理矢理マスカラ戦を飲ませた。

メキシコのカンペオナード(タイトルマッチ)は必ず双方がセコンドに着きますが、リンチに遭わせられる位上手くいってない他の外国人メンバーが仕事とは言えカネックの為に約束を守って、負けた後に直ぐ様タオルをかけて控室へ誘導してくれるかは甚だ疑問で、疑心暗鬼になっていたカネックが新日本が約束を破り、本当にマスクマンとしてのキャリアを終わらせられてしまうのではないか?

インターネットのない時代でしたから素顔が瞬時にして世界に晒されることはないですが、そういった不信感からカネックが「これはヤバい」として日本脱出を計ったとしても無理はないかと思われます。

新日本にブラック・キャットが来てからはメキシカンに対するケアも行き届くようになりますが、これはまだ後の話です。カネックは1年後の79年第2回MSGシリーズに新日本の「恩赦」があり復帰します。

1度こういうトラブルを起こしたレスラーは2度と呼ばないのが新日本ですが、再度招聘したのは新日本側の対応にも落ち度があったことを認めたからでしょう。
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