84年第5回MSGタッグ・リーグ戦も終盤戦に突入。第16戦は12月1日、沼津市民体育館(観衆3800人満員)。
公式戦ではアンドレ・ザ・ジャイアント、ジェリー・モロー組とストロング・マシン1&2号が対戦。これまで猪木、藤波組にマシン2号がフォール負けをした試合以外はマネージャーのワカマツの乱入による反則負けばかりのマシンズでしたが、ここでマシン1号がフェンスアウトによる反則勝ちにアンドレを誘導しました。
マシンズは8点。アンドレ組は思わぬところで足元を掬われてしまい痛い取りこぼしによる失点で16.5点。
これにより、アンドレ組は12月4日、高知県民体育館で予定されている公式戦最終試合のタイガー戸口、ケリー・ブラウン組との試合に5点勝ちを収めたにせよ21.5点止まりとなり、1位のマードック、アドニス組の23点、2位の猪木、藤波組の22.5点に及ばず。
3大会を残して早くも優勝決定戦のカードがマードック、アドニス組vs猪木、藤波組に決まってしまいました。
第17戦は12月2日、横浜文化体育館(観衆3500人)。この日は公式戦はなし。リーグ戦中これで公式戦の組まれなかった会場は4大会となりました。
開幕戦2日前に起きたダイナマイト・キッド、デービーボーイ・スミスの電撃的な全日本プロレスへの移籍とハルク・ホーガンの一方的な途中帰国によるものが原因で2チーム減となったので新日本プロレス側は被害者と言ってもいいかも知れませんが、これではちょっと寂しく感じました。
メインイベントは同じく公式戦のなかった11月20日の千葉公園体育館と同一カードの猪木、藤波、木村健吾組vsアンドレ、マードック、アドニス組の6人タッグマッチでアンドレが木村健をヒッププッシュからの片エビ固め。
全日本プロレスはこの10日後の12月12日に同じ横浜文体に最終戦を持って来ています。蔵前国技館が使えなくなった為でした。会場の選定に問題なくはないですが、全日本は鶴田、天龍組vsスタン・ハンセン、ブルーザー・ブロディ組、ザ・ファンクスvsハーリー・レイス、ニック・ボックウィンクル組の2大公式戦に加え、ついに長州力が全日本マット参戦という超豪華ラインナップであり、新日本プロレスはどうしても見劣りしてしまったことは事実でした。
全日本は翌85年から最強タッグ最終戦の舞台に日本武道館を使い始めますが、この年から日本武道館で開催しても良かったんではないかと思います。
第18戦は12月3日、岡山武道館(観衆2700人)で公式戦は坂口、木村健組がマシン1&2号に反則勝ち。坂口組は13点、マシンズは8点で公式戦を終了しています。
第19戦は公式戦最終日12月4日、高知県民体育館大会(観衆3600人)。アンドレ、モロー組と戸口、Kブラウン組の一戦でアンドレがブラウンに体固めで勝利し21.5点、戸口、ブラウン組は8点でリーグ戦を終了しています。
この辺がマッチメークの微妙なところで、沼津のマシンズとこの日の戸口、ブラウン組の勝敗を入れ換えていればアンドレ組が勝てば26.5点、もしくは反則勝ちでも25.5点になるかも知れない(仮にマシンズに反則勝ちでも25.5点の24.5点で順位は不変)、アンドレ組が決勝進出か、猪木、藤波組がまさかの決勝進出ならずか!?史上初の外国人チーム同士の優勝決定戦か!?とファンの感心を引っ張ることが出来た訳です。
公式戦の日程は開幕前から既に発表されていて、今更カードを変更することは出来ないですし1シリーズ限りの戸口、ブラウン組よりも9月から毎週テレビに登場しており翌85年もレギュラー参戦するマシンズの商品価値を貶めることのないようにとアンドレ組はマシンズに足を引っ張られる展開になったかと思いますが、やはり、リーグ戦は最後まで優勝の行方がわからない方が面白いです。
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