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2016年11月02日05:47

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猪木とビンス(388)

84年9月20日、ブラディ・ファイト・シリーズ最終戦は大阪府立体育会館に9000人(超満員)発表の観客を集めて行われました。

メインイベントは4年7か月ぶりに開催された異種格闘技戦で大相撲の大関・小錦の実兄であるハワイ出身の格闘家アノアロ・アティサノエが猪木に挑戦しています。

試合は3分10ラウンドで行われ、今回はWWF格闘技世界ヘビー級のベルトは賭けられず。

アティサノエは猪木戦に際してプロボクシング元WBC世界ライト級王者のガッツ石松にボクシング特訓を受けて「幻の右」を伝授されていますが所詮付け焼き刃に過ぎず、パンチで猪木にダメージを与えるには至りません。

ならばとプロレス技のショルダー・クローを見せましたがスタミナ切れ。

5ラウンド25秒、猪木が延髄斬りの連発、バックドロップからの体固めで危なげない勝利を飾りました。

アティサノエの動きを見ると何の格闘技というより完全にプロレスであり、おそらく猪木と対戦する為に事前に新日本プロレスの道場でプロレスの基本的な動きを習得していたものと思われます。

いずれにしても内容的には乏しく、ワーストと言われた覆面空手家ミスターX戦の次位の評価でした。

セミファイナルは藤波とグレッグ・バレンタインのシングル戦で藤波が逆さ押さえ込みで勝ち。当時のバレンタインのWWFでの立ち位置を考えるとWWFインターナショナル・ヘビー級王座を賭けて対戦すべきだったと思います。

維新軍解散を表明した長州は谷津嘉章と組んで、ロジャー・スミス、トニー・セントクレアー組と対戦、リキラリアットで長州がセントクレアーをフォール。

テレビ収録でインパクトを残したいストロング・マシン1&2号は星野勘太郎、ブラック・キャット組とのカードが組まれ、2号がまたもトップロープ超えのノータッチトペを見せて超満員の観客を驚かせました。1号がキャットを体固め。

全試合終了後、新日本プロレス選手の大阪での常宿であるホテル南海にて猪木以下正規軍、長州以下維新軍の選手が出席して「手打ち」としての打ち上げが行われました。

その際、長州、谷津のニューヨーク・WWF地区への遠征を行うと発表されました。

しかし、翌日9月21日朝、長州以下アニマル浜口、谷津、小林邦昭、寺西勇の5選手は本隊とは別行動で新幹線にて東京へ。

全日本プロレスが頻繁に利用しているキャピトル東急ホテルにて記者会見を行い、新日本プロレスからの退団、大塚直樹が代表を勤める新日本プロレス興行(以下、新日本興行)への移籍を発表しました。

新日本プロレスから絶縁宣告を受けていた大塚は引き抜きによる報復を宣言し、そのターゲットは維新軍であることは既に報道されていましたが、長州が1週間前の駒ヶ根市民体育館で「維新軍の解散、正規軍への合流」と方向性を口に出していたことでファンもマスコミも(移籍は)「ない」と考えていただけに、大きな衝撃を与えられました。

長州らの新日本興行移籍はすなわち、提携先の全日本プロレスのリングに参戦することを意味しました。

これに対し猪木は「5人の狸に騙された。」と激怒しています。
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