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2016年04月05日21:48

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ジャンボ鶴田怪物伝説(257)

開幕戦に乱入した上田馬之助は5月19日、松戸市運動公園体育館から試合に出場。クルト・フォン・ヘスと組んでセミ前で馬場、天龍組と対戦、馬場がヘスを片エビ固めで破っています。

このシリーズはタイガー・ジェット・シン、上田、ヘスの3人がシン軍団として組むことが多く、少し前の新日本プロレスのカラーの強いトリオであり見ている方は複雑でした。

ちなみにシンとヘスは74年のゴールデン・ファイト・シリーズで一緒になっていますがシンが後半2週間の特別参加でヘスはカール・フォン・ショッツとの北米タッグ王者チームとして来ており両者がタッグを組んでの試合はありません。

5月21日、朝霞市民総合体育館でのテレビ収録ではメインで馬場、天龍組とシン、上田組が対戦。カウンターの16文キックから馬場が上田をフォールの体制に入りますがシンが乱入してカットに入り馬場を凶器で痛めつけて反則負け。

セミでは鶴田、プリンス・トンガ組vsスタン・ハンセン、ジェイ・ヤングブラッド組というカードでハンセンがウェスタン・ラリアットからトンガを片エビ固め。

5月26日、室蘭市体育館でのテレビ収録では24日に約1年9か月ぶりにアメリカ、西ドイツ、プエルトリコでの海外修行を終えて帰国したNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王者の大仁田厚がリング上から観客に挨拶をしています。

メインでは鶴田、天龍組がハンセン、ヘス組と対戦し天龍が延髄斬りからヘスを片エビ固めに決めて勝利。

セミの馬場、阿修羅・原組vsシン、上田組はシンが原にコブラクローでフォール勝ち。

大仁田の凱旋帰国第1戦は5月28日、旭川市総合体育館常磐分館で行われ、ロン・ミラーとシングルで対戦、4分37秒バックドロップからの片エビ固めで快勝していますが扱いはセミ前でした。

旭川大会はノーテレビでしたがメインは鶴田のUNヘビー級王座にディック・スレーターが挑戦。

スレーターは前年81年7月13日に同じ北海道の砂川市総合体育館で鶴田のUN王座に挑み2-1で敗れており、リベンジを期しての再挑戦でしたが、20分6秒、足4の字固め狙いにきたスレーターを首固めに丸め込んだ鶴田の勝利で11度目の防衛。

鶴田は6月8日に蔵前国技館でリック・フレアーのNWA世界ヘビー級王座に挑戦が決まっておりスレーターに不覚を取る訳にはいきません。

タイトル戦も1本勝負にしたことでこれまで鶴田が得意としてきた60分時間切れ引き分け試合も減少していきました。

また、この日からAWA世界タッグ王者チーム、グレッグ・ガニアとジム・ブランゼルのザ・ハイフライヤーズが特別参加。

この日は原、マイティ井上組の元国際プロレスチームと対戦、ブランゼルが井上を回転エビ固めに丸め込んで勝利。来日第1戦の相手に唯一、日本でグレッグ、ブランゼルの両者と対戦経験があり和製ハイフライヤーズの片割れだった井上が選ばれたのは妥当だったと思います。

旭川市総合体育館常磐分館とは、力道山時代から存在していた旭川市体育館のことで、この時点で新しいところでは79年10月12日にアブドーラ・ザ・ブッチャー、レイ・キャンディ組が馬場、鶴田組を降してインターナショナル・タッグ王座に就いた会場として知られていました。

この会場は行ったことがないから正確かはわかりませんが79年に旭川市総合体育館が新築オープン、常磐公園内にあった同体育館が総合体育館の常磐分館に名称変更されたようです。

この辺りは、札幌中島スポーツセンターが80年に「北海道立札幌中島体育センター別館」に正式名称が変更されたのと同じ理屈でしょう。

旭川大会から4日後の6月1日にはその札幌中島体育センターで興行が行われ(テレビ収録)、メインではノンタイトルながら馬場vsハンセンの3度目の一騎討ちが時間無制限1本勝負で組まれました。

全日ハンセン札幌初上陸とあって、9100人(超満員)発表の観客を動員、5000人前後が定員だった中島では水増し発表もいいとこでしたがやはりそれだけハンセン人気が高かったということでしょう。

試合は過去2戦と同様馬場がスタートから攻め込み、ジャンピング・アームブリーカーで(ショルダー式でない)ハンセンの左腕を攻めてラリアット封じに出ました。

好調の証しと言われたココナッツクラッシュ、バックドロップと主導権を握りましたが、ハンセンはリング内でついに馬場にラリアットを炸裂させました。

馬場の方が身長が高かったせいもあり、首に命中はせず、胸で受けたのでカウント2でクリア、ダメージ回復の為馬場は場外へエスケープ。

しかし、エプロンからリングに上がろうとした馬場にハンセンはリング内から強烈なラリアット。馬場は場外で起き上がることが出来ず、7分42秒ハンセンのリングアウト勝ち。

ノンタイトルながら馬場はハンセンに3度目の対戦で完敗を喫しました。

セミファイナルでは凱旋帰国の大仁田にヤングブラッドが挑戦したNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級選手権試合が行われました。

この試合で大仁田が初公開したのがサンダーファイヤーなる投げ技で、カナディアン・バックブリーカーの体勢に担ぎ上げてから反動を付けて後ろに投げ捨てるものでした。

初めてこれを見た時はどこにダメージを与えられるかがよくわからない、というのが正直な感想で、頭から落とす訳ではないので説得力には欠けました。

後のサンダーファイヤーパワーボムがおそらくこの技の「完成形」だったのではないかと思います。

試合は10分33秒、大仁田がジャーマンでヤングブラッドを破り3度目の防衛を果たしますが、このジャーマンも潰れかけたようなブリッジでフォームに美しさを欠きました。大仁田にとっては課題を残した防衛戦だったと言えます。

この日鶴田は天龍と組んでシン、上田組と対戦。凶器攻撃の前に反則勝ち。

新日本から移籍のハンセン、シンは共に主に相手をしているのは馬場であり、鶴田と両者の対戦がシリーズの主軸とはなりませんでした。
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