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2016年03月28日22:29

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ジャンボ鶴田怪物伝説(252)

松根新体制となった全日本プロレスは82年の新春ジャイアント・シリーズからスタン・ハンセン獲得で反転攻勢に出ました。

鶴田は1月3日、後楽園ホールでキラー・トーア・カマタに反則含みの2-1で勝ちUNヘビー級王座を防衛。

一応、反則勝ちながら1度は馬場を破ってPWFヘビー級王座を獲得した実績のあるカマタにはタイトル戦ではまだ2本ピンフォールあるいはギブアップ勝ちは許されておらず、正月から足踏み状態となります。

ハンセン全日本移籍第1戦(ハンセンの初来日は75年9月の全日本ジャイアント・シリーズであり6年4か月ぶりの復帰となる)は1月15日、木更津市倉形スポーツ会館での阿修羅・原戦。

日本テレビではハンセンの成田空港での来日から東京に向かう移動の映像が流され完全にVIP扱いで日テレの力の入れようがわかります。

試合は2分25秒、ウェスタン・ラリアット1発でハンセンが完勝しました。

このシリーズはハンセン以外にもAWA世界ヘビー級王者のニック・ボックウィンクル、ミル・マスカラス、パット・オコーナー、マーク・ルーイン、カマタ、ジプシー・ジョーらに加え、ハンセン登場で陰に隠れた感はありましたが新日本の常連だったニコリ・ボルコフが移籍、新日本に80年1月に参戦したスキップ・ヤングがマスクマンのスウィート・ブラウン・シュガーとして来日を果たしており、例年全日本の新春シリーズは暮れの最強タッグの反動で外国人メンバーが質量共にガタンと落ちるところですがこの年は年頭から新日本と真っ向勝負のメンバーを揃えました。

前年、国際プロレスが崩壊した後西ドイツのハノーバーに遠征に出ていた鶴見五郎がフリーとしてヒールサイドから帰国参戦。

国際時代末期はヒールとして大位山勝三と独立愚連隊を結成していた鶴見はエースのラッシャー木村、アニマル浜口、寺西勇がヒールとして試合をしていた新日本には加わらず、全日本で上田馬之助のパートナーのポジションを確立。

これは賢明な選択で、タイガー・ジェット・シンが来た時には上田とトリオでメインイベントやテレビマッチに出る機会も多くなる訳です。

1月20日、鹿児島県立体育館では馬場と上田がシングルマッチで対戦し馬場の反則勝ち。鶴田はマスカラスと組んでハンセン、ジョー組と対戦、マスカラスがジョーをダイビング・ボディアタックから体固め。

2月2日、岐阜市民センターでニックvsマスカラスのシングルマッチが実現しましたが凡戦に終わり7分59秒で両者リングアウト。

2月3日、横浜文化体育館ではニック、ボルコフ組が馬場、鶴田組のインターナショナル・タッグ王座に挑戦。

この試合はボルコフが鶴田から1本、鶴田がボルコフから2本奪って馬場、鶴田組が12度目の防衛を果たしています。

シリーズ最終戦の2月4日、東京体育館は超満員11500人の観客を動員。

メインイベントはハンセンが馬場に挑戦したPWFヘビー級選手権試合。ハンセン移籍後直ぐのタイミングで馬場との一騎討ちを組んだ為興行的には大成功でした。

とはいえ、44歳となり限界説が出ていた馬場の勝利を予想したファンは少なく、ハンセンが新日本で猪木に対して見せていたブレーキの壊れたダンプカーと言われた激しい攻めを馬場にやったら、馬場は壊されてしまうのでは?という声が多く、新日本プロレスのファンもこの一戦を見る為に多数会場に足を運んでいました。

馬場はスタートからロープに飛んで逆水平、16文キックと痛烈な先制攻撃を見せてハンセンの出鼻を挫くことに成功。試合の主導権を握りました。

馬場はハンセンにショルダー式アームブリーカー、腕ひしぎ逆十字(従来見られたアームバーではない)と猪木を意識したような攻撃を披露、さらに32文ロケット砲まで繰り出します。

ハンセンも馬場の巨体を軽々とボディスラムで叩きつけてエルボードロップと反撃。10分過ぎ、ハンセンのラリアットが馬場の首を捕らえました。

馬場はハンセンのラリアットをロープに振られて戻ってくるタイミングをワンテンポ、いや、ツーテンポ位ずらして受けました。

馬場はハンセンより長身であり、ハンセンは馬場にラリアットを打つ時は下から突き上げるような感じで打つのですが、そこでタイミングをずらされるとダメージが半減させられました。

ロープ際でハンセンのラリアットを食らった馬場はラリアットを上手く目測を誤らせてダメージを最小限に押さえると場外へエスケープ。

そのまま場外乱闘となり割って入ったレフェリーのジョー樋口は2人に巻き込まれ12分39秒、両者反則の引き分けとなりました。
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