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2015年11月22日17:43

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新日本プロレス北米選手権考察(39)

80年の国内日程を終えた猪木、坂口、藤波らは12月29日、ニューヨーク・MSGのWWF定期戦に出場の為渡米。

猪木はボビー・ダンカンとNWFヘビー級王座防衛戦を行い12分47秒、延髄斬りからのギロチンドロップによる体固めで破りNWFヘビー級王座7度目の防衛。

藤波は4月16日にフロリダ州マイアミビーチでNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座を賭けて対戦し勝っているドン・ダイヤモンドとWWFジュニア・ヘビー級王座防衛戦を行い10分28秒、ジャーマンで降し18度目の防衛に成功。

WWF入りしたキラー・カーンはMSG登場第1戦でいきなりボブ・バックランドの持つWWFヘビー級王座に挑戦するというチャンスを掴みました。

カーンはモンゴリアン・チョップ、チョーク攻撃、ペンデュラム・バックブリーカーと王者を追い込んでいきましたが12分33秒、バックランドのジャーマンの前にフォール負け。善戦健闘しましたがまだまだヒールとしての試合運びは不十分だったと思います。

坂口は当初、ザ・サモアンズの片割れサモアン2号(シカ・アノアイ)とWWF北米ヘビー級王座の防衛戦を行うと新日本プロレスから発表されていました。

しかし当日になりノンタイトル戦となっています。試合はサモアン1号(アファ・アノアイ)が乱入し坂口のセコンドにいた猪木も入って乱戦となり5分24秒、ノーコンテストとなりました。

サモアンズは翌81年1月の新春黄金シリーズに新日本初来日が決まっており煽りムードは充分でした。

坂口vsサモアン2号の試合がノンタイトル戦となった理由については11月にロングアイランドのユニオンディールにあるナッソー・コロシアムでのトニー・ガレア、リック・マーテル組と行ったWWFタッグ王座防衛戦でのサモアンズの試合内容があまりにダーティであった為、ニューヨーク州のアスレチック・コミッショナーがサモアンズのタイトルマッチ出場を禁止したとゴング誌のレポートに書かれ、

この大会は翌81年1月1日元日の午後7時30分より90分枠にて新春プロレススペシャルとして放送されていますがこの時は、この興行はタイトルマッチが多数行われているのでタイトルマッチの乱発を防ぎ、ベルトの権威を守る為ニューヨーク州のアスレチック・コミッショナーからノンタイトルにされた、とコメントされました。

どちらも創作で、実際は前年11月にパット・パターソンが坂口に負けて北米ヘビー級王座から転落した時、パターソンはベルトを返してもらい帰国。

既にWWFでは北米ヘビー級王座はインターコンチネンタル王座に名称変更されており、坂口の北米ヘビー級王座獲得についてはアメリカでは「なかったこと」にされていましたので、MSGで防衛戦が行えることなどは最初から有り得ない話でした。

新間が話をビンス・シニアに持ちかけて断られたと推測します。

では、ベルトだけ持ってきてノンタイトル戦をタイトルマッチとして日本でだけ報じる、というやり方もあったかと思いますが新間寿営業本部長がWWF会長を勤めていましたのでさすがにそこまでのインチキは出来なかったと思われます。

ベルト返還のところを放送カットしたことにしておけば日本のファンの目は誤魔化せたと思いますが…。

この日10月に新日本入団が発表された谷津嘉章がMSGで前代未聞のデビュー戦を行い、カルロス・ホセ・エストラーダに8分47秒、ワンダースープレックスからの体固めで勝利を飾っています。


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