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2015年09月26日11:42

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新日本プロレス北米選手権考察(10)

ロサンゼルスでの試合から2日後の75年8月3日、ネバダ州ラスベガスにおいてNWA総会が開催されました。

猪木の新日本プロレスが3年連続してNWAに加盟を申請。

新日本プロレスは今回の加盟申請に先立ちアメリカの弁護士と相談の上、「今回加盟を却下したらアメリカの独占禁止法にあたるアンチトラスト法で訴える」とNWAに対して通告していました。

48年に設立されたNWAはこれまで2回、アンチトラスト法で訴訟を起こされていずれも敗訴していました。この時点で新日本プロレスの加盟は認められたと言っていいでしょう。

結果がわかっていた為か、猪木は総会に出席せず坂口と新間寿営業本部長が出席していました。

NWAの新会長には新聞記者出身でセントルイス・レスリングクラブのオーナーであったサム・マソニック氏が高齢の為退任し、後任にテキサス州ダラスのプロモーターであるジャック・アドキッセン(フリッツ・フォン・エリック)が就任。

エリックとしては1週間前の7月25日、全日本プロレスの日大講堂大会で馬場とテキサス・デスマッチを行って壮絶なKO負けをしたばかりでした。

この試合は当初エリックが馬場のPWFヘビー級王座に挑戦すると発表されていましたが、エリックは馬場のベルトには興味ないとこれを拒否。

8月8日、NWAの総本山セントルイス・キール・オーデトリアムでのNWA世界ヘビー級王者ジャック・ブリスコへの挑戦権を賭けたテキサス・デスマッチに変更されました。

エリックの会長就任はこの時に決まっていたと考えるのが普通で馬場に敗戦→会長就任は予定の行動であったと言えます。

エリックことアドキッセン会長は猪木のNWA加盟申請を「条件付き」で認めると発表。条件は以下の3つでした。

’肋譴斑舂匹し、互いのテリトリーを侵食することなく、共存共栄をはかること。

馬場の全日本プロレスに来日している外国人レスラーは招聘出来ない。

C木のNWA世界ヘビー級王座への挑戦は1年間は認めない。

というものでした。これを聞かされた猪木は「メリットがない」と急速にNWAに対する興味を失っていきました。

これにより、猪木が馬場と同じ方向を見ていたのでは勝てない、とばかり異種格闘技路線に走るきっかけとなったことは言うまでもありません。

ロサンゼルスの試合でタイトル没収となった北米タッグ王座については改めて王座決定戦が行われることとなり、ハリウッド・ブロンドス側はアメリカでの王座決定戦を主張。

猪木側は日本での王座決定戦を主張。前王者である猪木の主張が通り、次期闘魂シリーズにおいて王座決定戦が行われることになり、9月22日、愛知県体育館に決まりました。

しかし、8月22日に高崎市体育館でのシリーズ開幕戦に猪木の姿はなく、ロサンゼルスの試合で左膝に雑菌が入りウィルス性関節炎(蜂窩織炎)で欠場。

リング上は雑菌がウヨウヨしており、師匠であるカール・ゴッチも66年8月に日本で同じ病気にかかっており、8月12日、台東体育館での馬場のインターナショナル王座への挑戦をキャンセルしています。

蜂窩織炎はレスラーなら誰でもかかり得る病気で最近では10年にノアの杉浦貴が新日本のG1クライマックス前にかかっており数試合欠場していますが医学の進歩によるもので、

40年前ではかなりの重傷で猪木の欠場は4週に及びました。

ワンマンエースの長期欠場で新日本プロレスは創立以来のピンチに陥りました。留守部隊が猪木の穴を埋めるべく奮闘しましたがブロンドスの前にことごとく敗戦。

猪木は9月19日千葉公園体育館で力道山ばりの黒のロングタイツでジャック・ルージョーを相手に復帰戦。11分13秒バックドロップからの体固めでフォール勝ち。

9月22日、愛知県体育館での王座決定戦は猪木は左膝が本調子ではなく棄権、代わりにストロング小林が坂口とのチームで出場しました。

小林は国際プロレス時代にブロンドスと対戦経験が何度もあり、ファンの期待は大でした。

1本目13分49秒小林がバディ・ロバーツをカナディアン・バックブリーカーでギブアップさせ先勝しましたが2本目以降はブロンドスに捕まり額から流血。

2本目4分40秒ロバーツが小林を体固め、3本目はブロンドスのクローズラインに小林が沈み3分12秒ジェリー・ブラウンに体固めで敗れ、小林が2フォール奪われての敗戦となりベルトはブロンドスに。

「やはり猪木、坂口でないとダメか…」

と新日ファンを落胆させました。

10月2日、大阪府立体育会館で猪木、坂口組がブロンドスに挑戦。

1本目は17分31秒坂口がロバーツを片エビ固め、2本目は13分56秒ロバーツが坂口を体固め。

決勝の3本目、シリーズ最終戦の10月9日蔵前国技館で猪木のNWF世界ヘビー級王座へ挑戦が決定しているルー・テーズがリングサイドで見ている中、4分18秒、猪木がブラウンを坂口とのダブルブレーンバスターからバックドロップでブラウンをフォール。

2-1でブロンドスを破り2か月ぶりに北米タッグ王座奪回に成功しました。

最終戦の10月9日蔵前国技館では特別レフェリーにアントニオ・ロッカを迎え猪木がテーズとNWF世界ヘビー級王座の初防衛戦を行いました。

猪木はテーズをバックドロップで投げ、17分43秒にブロックバスター・ホールドで勝ち初防衛に成功しています。
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