東京五輪代表残る1枠、石川か平野か

卓球のワールドツアー成績上位者が出場するグランドファイナルが12日から中国・鄭州で行われる。シングルスは男女とも16人で争うが、東京五輪の日本代表をめぐる最後の戦いにも注目が集まる。

　日本卓球協会は来年1月発表の世界ランキングで日本選手上位2人ずつを東京五輪のシングルス代表とする方針。そのランキングは12月の大会までのポイントで決まるが、最終局面で女子の争いが激しくなっている。伊藤美誠（スターツ）は既に条件を満たしており、残る1枠を手にするのは石川佳純（全農）か、平野美宇（日本生命）か。

　現時点で優位に立つのは石川だ。8日の北米オープン決勝で平野との直接対決を4―2で制し、ポイントで逆転した。今年はワールドツアーで思うように成績を伸ばせず、下部ツアーの同大会に出場。優勝しかポイントを加算できない状況で勝負強さを発揮した。

　ロンドン、リオデジャネイロと2大会連続で五輪に出場したが、自国開催の五輪を懸けた争いは今までにない重圧があるという。今大会には「強い選手しかいない。攻め切る気持ちを持って最後までプレーしたい」と気合が入る。

　平野の初の五輪行きは、石川の成績を上回ることが条件になる。「絶対にシングルスの1枠に入る気持ち」。2017年の世界選手権シングルスで銅メダルの実力者。石川にリードを許したが、前週の負けを引きずらずに開き直れるかがカギになりそうだ。