今日、書いた戯曲の主役を演じて欲しい女優さんから連絡が来た。
断りの内容だったら、どうしょうという恐怖に満ちて読んでみた。
彼女は、今、ある劇団に所属しようかどうかと迷っていて、正式な劇団員になったら今後の活動が変わってしまうというのである。
ただ、その劇団もコロナの影響で、今後の活動がどうなるかわからない。
また正式な劇団員になったら客演が難しくなるかも、というのであった。
オイラは彼女が進む道だから辞めろという権利は当然ないし、彼女の望むものならしかたがないことだと思っている。
反面、この人に演じて欲しいという気持ちが強かっただけに、強い動揺を隠すことはできなかった。
他の女優さんを探すのを決めることにした。
ところがである。
彼女の文章を読んでいるとあくまでも劇団所属を決定しているわけではないし、所属したからといって客演が絶対にできないというわけではない。
つまり、100%不可能ではなく、1%でも可能性があるわけである。
主役を別の女優さんにお願いして、もし彼女が出演OKになればダブルキャスト公演にすればいいし、彼女主演で日をあらためてやるという手段もあるわけである。
たった1%でも可能性を信じていこう。
往生際が悪いと思われるかもしれない、別の女優さんに失礼かもしれない。
でも、オイラは自分が理想と望んでいる形で公演がしたい。
それよりも、公演自体をしたいという欲望が強いのである。
100%ダメをわかるまでは、1%でもあるなら信じていこうではないか。
出演をお願いした女優さんが難しいとわかった時、落ち込みどころか、逆に前に進んでやろうと気分を高めたようである。
このくらい無茶苦茶で強引でなければ、演出家なんてできないと思う。
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