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2021年04月27日07:12

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太宰治と3人の女たち

『人間失格 太宰治と3人の女たち』2019年公開、蜷川実花監督、小栗旬、宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみ、高良健吾、藤原竜也、ら。
身重の妻・美知子(宮沢りえ)と二人の子供を抱えながら浮き名を流し、自殺未遂を繰り返す太宰治(小栗旬)。肺結核に蝕まれ、酒と女に溺れる自堕落な生活を続けながらも仕事はしっかりと仕上げますね。そんな夫を忍耐強く支え続ける妻 美知子を宮沢りえはよく演じていたと思いますし、美知子の言葉が太宰を「人間失格」執筆へと駆り立てていく様子もよく触れていたと思いました。坂口安吾(藤原竜也)との文学談義、三島由紀夫(高良健吾)から「やたらと死を匂わせる弱々しい文学が、、僕は太宰さんの文学が嫌いです」と突き上げられて宴会場が白ける場面が印象的です。太宰の路上情事現場をを目にした実娘が「お父さん!」と声掛けると、耐えて励まし続けて来た妻 美知子(宮沢りえ)が「お父さんはお仕事中なんですから、さあ、行きましょう」と娘を連れて行くシーンがありますが、何ともやるせない演出でした。運命に揉まれながらも太田静子(沢尻エリカ)は逞しく生き抜くのでしょうか。山崎富栄(二階堂ふみ)は、もう文字通りの太宰命ぶりでした。三人の女の間で太宰が転がされる様。太宰と無理心中を遂げたとされる山崎富栄(二階堂ふみ)とは対称に、生き残って亡き太宰の運命を背負い続けた(はず)の妻 美知子(宮沢りえ)と太田静子(沢尻エリカ)の二人に凛とした印象を与えていたと思います。ところで、太宰の悩みの一つであったとされる長男役には、思い切った起用と言えるのかどうか、実際にダウン症の子役を起用していましたね。因みに太田静子を演じた沢尻エリカが薬物所持で逮捕されたのは本作品公開三日後であった、との事。
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