黄色いロールスロイス

『黄色いロールス・ロイス(The Yellow Rolls-Royce)』英米1964年合作、Aアスキス監督、Iバーグマン、Jモロー、Sマクレーン、Oシャリフ、Rハリソン、Aドロン、ら。
黄色いロールス・ロイスを巡る結ばれない3組男女の
お話。オムニバスと聞くだけで優先度は下がりますが、バーグマン観たさにレンタルしました。
【第1話】
ロンドン、英国侯爵(レックス・ハリソン)が年若い妻(ジャンヌ・モロー)との結婚10周年に即購入するも、直後にアスコット競馬場で妻の情事を目撃。。。
【第2話】
ジェノヴァで中古車として売られていたところをイタリア系米国人ギャングの情婦(シャーリー・マクレーン)が気に入り、滞在中の足として購入。その後ボスの一時帰米中、情婦と現地の若者(アラン・ドロン)が惹かれあう。。。
【第3話】
ユーゴスラビア王族の表敬訪問に向かう米国人大富豪未亡人(バーグマン)が購入、それを知った対独パルチザンの首領(オマル・シャリーフ)が同乗を願い出てトリエステから密入国を果たす。。
貫禄あるバーグマンが珍道中に巻き込まれ、冷や冷やしながらでユーゴスラビアへ入国。夕食中の滞在先ホテルがドイツ軍に攻撃されるのが1941年という設定ですが、パニックで逃げ惑うホテルスタッフをよそに連れて来た飼い犬と一人夕食を続けようとするバーグマンの面構えが面白可笑しく。命辛々無事にイタリアへ戻りますが、泥々の衣装を着せられたバーグマンがヘプバーンのような喜劇役者に徹しているのも微笑ましく。トリエステという街が歴史上何度もイタリアとユーゴスラビアに翻弄された土地である事も思い返されます。