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2021年01月13日12:36

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汚名

『汚名(Notorious)』米国1946年公開、Aヒチコック監督、Cグラント、Iバーグマン、Cレインズ、Lコンスタンチン、ら。
ブラジル潜伏中のナチ残党捕獲任務を負う米国諜報員デヴリン(ケーリー・グラント)と、潜入スパイとなってしまった素人女性アリシア(イングリッド・バーグマン )の恋物語。アリシア(バーグマン)の父親は独出身ナチススパイであったと疑われるも、母親の出身である米国に尽くさんと揺れる心情が微妙。結婚した後に出身国同志が結果的に敵対してしまう例は多そうですが、戦時中の敵国出身者同志が結婚してしまう例も少なくないはず。バーグマン演じるアリシアのような例は如何程か。ネイティブではないバーグマンが話す英語台詞の一言一言はどの作品でも重厚感と説得力に溢れて素敵です。バーグマンの美貌とは別に、私は彼女の低音重厚な英語台詞に魅了され続けて来たように思います。さて、リオデジャネイロでナチ有力支援者であるアレクサンダー・セバスチャン(クロード・レインズ )はアリシア父親の友人ですが、彼に対して思いも寄らない?ハニートラップ指令に狼狽えるデヴリン(グラント)が明確に反対しない事に失望したアリシア(バーグマン)が感情堪えて能面を装いながら任務を引き受ける決断に至る表情にゾクゾクしました。挙げ句そのまま求婚され、今度はデヴリン(グラント)も反対してくれるだろうと期待したのにそうとはならず、自棄を起こしたアリシア(バーグマン)は結婚を実行する事で結果的に本物のスパイへ脱皮した様に見えました。愛してもいない男と結婚する女の深層心理とは。。。屋敷内ワインセラーに隠された砂状ウラン鉱石、盗み出した鍵をそっと戻していた事を気付かれ、、、身を挺して忍び込んだアジトで起こるスパイ劇、それをバーグマンが主演し見処満載です。予てよりアリシアとの結婚に反対していたセバスチャンの母親アナ(Lコンスタンチン)の入れ知恵でアリシアの正体を隠しつつ、彼女を緩やかに毒殺しよう、と。。。。バーグマンらの屋敷脱出劇に対して取り残されたセバスチャンと母親の運命が示唆されながらのエンディングでした。
伝説となっている接吻シーンを観るだけでも本作品鑑賞価値がありそうですが、撮影当時の米国で3秒以上のキスシーンが禁止されていた背景をもう少し知りたいと思います。
ナチス残党が南米に逃れて秘かに拠点を設け、米国との再戦争準備やUFO打ち上げ、、、というような都市伝説はこれ迄あちこちで伝わっていますね。
ところで、バーグマンとグラントという主役二人を光らせたのが、セバスチャンを演じた小柄なクロード・レインズでした。愛のない結婚に漕ぎ着けた男の悲哀がよく表れていました。そしてもう一人忘れてならないのが、セバスチャンの母親で屋敷に同居する意地悪姑を演じたレオポルディン コンスタンチン(Leopoldine Konstantin)です。調べると相当な美貌の持ち主でしたね。1886年当時のオーストリアハンガリー帝国ブルノ(現在のチェコ領土)で出生したコンスタンチンは戦前に相当な魅力を振り撒いていたはず、です。
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