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2021年01月02日13:59

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実験国家満州帝国のすべて

『実験国家満洲帝国のすべて』笠倉出版社2015年発行、興津庄蔵、 斎藤充功、坂茂樹、鈴木義昭、関根虎洸、田中健之、西牟田靖、平塚敏克、平塚征緒、ら著。満州についての入門書。ここ数年の映画鑑賞や関連話題の中でも満州の存在は避けて通れず、今後も意識し続けて行く事になるのは間違いありません。満州からの引き揚げについても実際に身近な話題として語られる事に度々遭遇しています。アンテナを張っていると益々そういう機会にぶつかる事が多いものです。辛い思い出を抱える方の記憶を無理矢理にほじくり出すつもりはありませんが、今の日本が歩んで来た一面を無視するわけにはいかない思いが年々強くなります。私が見た事のないデータや写真が多く基本的な事をある程度把握出来るような編集でした。1905年12月22日に設立された満鉄(南満州鉄道)から国鉄に復帰した十河が、同じく満鉄にいた技師長の島秀雄に設計を命じた現在の新幹線は、満鉄一家の手で結実した、という下り、は近代日本の礎となった満州国→満州帝国について注意引かざるを得ない部分でした。1907年3月に創設された満鉄調査部はソ連側と激しいスパイ合戦を行い、歌手の東海林太郎も調査部部員だった、在満日系共産主義運動の拠点として特高警察や憲兵隊からマークされた満鉄調査部が遺した膨大な書籍と資料はモスクワとワシントンDCに分散した、と。後年の満映制作の貴重なフィルムの数々も単に焼失したのみならず、中国大陸の街角に眠っていたり、外国へ渡っていたり、という想像に繋がります。岸信介、石原莞爾、甘粕正彦、松岡洋右、溥儀、関東軍、らについての記述が印象深いです。
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