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2020年07月27日08:19

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戦国無頼

『戦国無頼』1952年公開、
稲垣浩監督、山口淑子、浅茅しのぶ、三船敏郎、三國連太郎、市川段四郎、ら。琵琶湖周辺を舞台に、織田信長に滅ぼされた浅井長政軍勢の落武者三人(三船敏郎、三国連太郎、市川段四郎)の運命。「落武者」を検索すると「戦乱において敗者として生き延び逃亡する武士、落人」とあります。三人の内、落城寸前の城から逃げ出そうとする三船敏郎と三國連太郎はまさにその典型を演じていました。
同じ落武者でも三船敏郎と三國連太郎では、その「逃げ方」を巡っての意見対立を際立たせています。稲垣浩との共同で脚本を書いたとされる黒澤明の意図が何処にどう込められているのかは分かりませんが、命惜しいからではなく無駄死を避けたいが為に脱出を図る三船敏郎vs単に死にたくないだけの見苦しい三國連太郎、という構造にしたかったのかも? 生き延びた三船は後日、溜め息つきながら呟きました。「あの頃には、皆には必死に生きる激情と死にもの狂いがあった。ここは違う。誰もがこの霧に巻かれたのかどこか安穏と死を待っている。自分も。」と。山口淑子(李香蘭)の登場、いつもながら瞼の大きさと野性味にハッとさせられ続けました。三船に恋狂いし「会いたい男には会えず、会いたくもない男ばかりに会ってしまう」という台詞も印象的ですが、最後は三船の前で崖から飛び降りるシーンのはずですが、はっきり映り切っていなかったのが残念です。テープを二回リピートさせたのですが。ところで、最初に登場した浅茅しのぶ、これまであまり記憶なかったのですが、なかなかの印象で今でも御存命のようですね。
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