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2020年07月21日19:12

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二等兵物語

『二等兵物語』1955年公開、福田晴一監督、伴淳三郎、宮城野由美子、花菱アチャコ、ら。
終戦間近の昭和20年6月、発明家で中年の伴淳三郎や、花菱アチャコらに赤紙が届けられるシーンには笑えないものがあります。二等兵 古川(伴淳三郎)の兵営生活を通じて軍隊の不条理を告発しようとする作品。低予算で予想外の大ヒット、シリーズ化され(1955〜61)、伴淳の代表作になった、と。アチャコが 柱に掴まされたままミーンミーンと鳴き続けるシーン、これって後に吉本新喜劇の木村進が毎週日曜日昼に放送されていた「あっちこっち丁稚」におけるお決まりのギャグなんですが、この頃からアチャコがやっていたんだなあ、と感慨深いものがあります。主役の伴淳は隊長と妾との連絡係をやらされたり、親友アチャコの招集解除を交換条件に隊長の妾と偽装結婚式を挙げさせられたり、隊長の本妻の誤解を解く為に女装して軍需工場へ潜り込んで憲兵に捕まったり。終戦の日に隊は混乱、隊長以下古参兵達が物資を奪い合うのを見るや、怒りに燃えた伴淳は銃で彼らを脅かし、全員整列させ、日頃の鬱憤を思い切り晴らした後に彼らに東青を求めたところ、全員が声を上げて泣きます。こんなカッコいい伴淳は見た事ありません。ある意味、菅原文太や高倉健以上の迫力がありました。海岸で「これから何の発明をするの?」と聞かれた伴淳は「いつまでも平和が続く機械を作るのだ」と。終戦の詔勅直後、この映画の様に急に規律乱れた隊はどれくらい実在したのか、、、? ところで、当時あった「徴兵令」という法律を検索すると、第一章 総則第一条として、「全国の男子年齢満十七歳より満四十歳迄の者は総て兵役に服す可きものとする。」と出ていますが、男子全員の義務であった徴兵検査の合格者が召集令状対象で、昭和17年には45歳に迄引き上げられた、との事。
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