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2019年02月16日07:42

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メキシコ万歳

『メキシコ万歳(ДА ЗДРАВСТУЕТ МЕКСИАКИ!/QUE VIVA MEXICO!)』早稲田松竹にて。ソ連1931年セルゲイ・M・エイゼンシュテイン監督の元で撮影→1979年グリゴリー・アレクサンドロフ元助監督編集公開。
モノクロで物々しい重厚感あるスターティングは以前に鑑賞した『Soy Cuba』を思い出させてくれました。死者の日、遺跡、死、葬式、男女の愛、性、生、喜び、踊り、結婚式、宗教儀式、闘牛士、Hacienda(大農園制度)における百姓と地主の現実、抵抗した百姓を生き埋めにし馬による処刑の残酷シーン、革命に繋がる社会、、各シーンの捉え方には一瞬足りとも飽きを覚える事なく緊張感がが溢れ続けていました。増してや、構図の迫力に昂揚感も際立っていました。スペイン人による圧制の描き方等については、何度もモンゴルに痛めつけられた歴史を持つロシアの祖先を頭に入れていたのではないかと思わせられました。単なるドキュメンタリーを越えた驚異的なショットの数々に何度も唸されましたが、ロケを途中断念せねばならなかったという予算含む諸事情の明け透けな紹介に好意を覚えると同時に、完結出来なかった残念さはいかんともし難く。映画制作に要した予算事情を覗いてしまうと白けてしまう事もままありますが、この予算でここまで作るとは、といった現実にもしばしば遭遇してしまいますが、この作品もそんな部類の一つです。撮影から半世紀近く経ってネガが戻り、存命中だった助監督が編集して公開へ繋げたという背景だけは知った上で鑑賞すべきですね。
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