月曜日は祝日でも生協の配達があるから1時まで家を出られない。近美のコレクション展でも行こうかと思っていたが、夫が上記展覧会を見たいという。ううむ、この展覧会は休日は混みそう、吉祥寺も人が多いしなぁ、と躊躇ったが、夫は平日行かれる日がもうない。私も見たい。決行。
予約なし、1時半すぎ入場。ところ狭しと作品が置いてあるのと動線が決まっていないのと、写真撮影可とのとで、かなり人が多い感じがする。でも、子供少なく、皆譲り合っての鑑賞。ほっこりと温かいいきものたちに心が優しくなるからか。3時退場した頃はチケット売り場に長い列、入場制限が始まっていた。会期終了近いので、以降はもっと混むかもしれない。
併設の「浜口陽三記念室」は「まなざしの奇跡」展。
今回は、貝、海の生き物とてんとう虫や蝶。蝶は同一版の色違いカラーメゾチント6点も良い。果物の方が好きだが、てんとう虫はいいね。企画展に合わせて初期のドライポイント「猫」とも再会できた。
「萩原英雄記念室」は「色彩と線ー《イソップ絵噺》」イソップ物語51話をシャガールのような自由な線と色彩の版画。
どちらも10月3日までですが、こちらには人が流れてこない。勿体なし!併せて見ていただきたい作家たちです。
話戻して「はしもとみお木彫展」
写真撮影可だったので、私の下手な解説よりアルバムをどうぞ。
https://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000120413649&owner_id=2083345
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/index.html
楠から様々な動物の肖像彫刻をつくる彫刻家はしもとみお。その彫刻は単なる動物像ではなく、「今生きている」もしくは「生きていた」特定のいきものたちの姿です。
幼い頃から獣医を志していたはしもとですが、阪神淡路大震災で被災し、震災で亡くなった動物たちを目の当たりにしたことで「命とは何か」と考え、「輪郭を保つもの」だと思い至ります。以降、失った命の形や今生きている動物たちの美しい姿をありのままに残すため美術の道へと進み、「動物の命」をテーマに制作を続けています。あるがままの命をそのまま楠から彫り出された彫刻たちは、ただの型取りではなく、温もりと愛らしさ、そして今にも動き出しそうなほどの生命感に溢れています。
本展では、制作のために描かれたスケッチもあわせてご紹介します。はしもとの、命あるものへと注がれたあたたかな眼差しと、「生」と「死」という深遠なテーマに向き合う真摯な思いを感じることできます。動物肖像彫刻を通して、それぞれの命の持つ形の美しさを味わっていただければ幸いです。
受付を済ませたら、もうそこは「はしもとみおワンダーランド」の始まり。大きく、展示室外は「森町」、展示室内は「猫町」に分けられる。
「森町」にはマレーグマやゴリラ、マントヒヒ、山羊や羊などの森の動物たち。ゴリラの肩には、小鳥や鼠がのっていてみんな仲良し。ここで和む〜〜
掌に乗る小さい作品も
壁面には「猫町絵画展」
「猫町」入口には「猫布団」と「犬布団」
まるで、保育園のお昼寝タイム。眠れない子がいるんだよねー
ハンモックの猫もかわいいな
ここは、「猫町」
人が多くて会場全体が撮れなかったが、「木彫りの作品が展示されている」のではなく「居る」のだ。手に届きそうな位置、足元でじゃれつきそうな位置。作品と鑑賞者の距離を隔てない展示方法は、作家ご本人の了承と、美術館担当学芸員のこだわりのコンセプトで実現したんだろうと思う。
犬や猫の身近な動物たちがくつろいでいる。副題に「いきものたちの交差点」とあるように、横断歩道が描かれていて、犬たちが渡っている。猫はいつも高みの見物。
ノミの跡がそのまま残る荒削りなのに、すごくリアルな存在感。なぜ?と思ったら、全ての動物にちゃんとモデルがいるのだ。
親指ほどの大きさの夥しい数の猫たち。猫の島と言われている「相島」の子たちを一匹ずつスケッチして、その子の性格や特徴まで書いたプレートがついている。
はしもとみおさんの動物に対する並々ならぬ愛情と真摯に向き合う態度に感動。
初めて拝見する水彩画も素晴らしかった。
かわいい、かわいいを連発しながらも、猫、犬、亀というそれぞれの種類に括るのではなく、ちゃんと「名前」をもった、そのいきもの個々の肖像彫刻であることに感激しました。
アルバム、是非どうぞ。
https://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000120413649&owner_id=2083345
10月3日まで
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