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2020年07月05日01:06

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7/3 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展@国立西洋美術館

6月各美術館再開の知らせの中で最も嬉しかったのが、開幕しないまま会期終了してしまった「ロンドンナショナルギャラリー展」だった。
3/3~6/14の会期を6/18~10/18に大幅変更して、事前予約方式にしての再開の報に小躍りして、逃してなるものかと、予約開始日6/13にネット接続、即申し込んだ。



7月3日 13時〜13時半入場

久しぶりのJR上野駅にびっくり。公園口が右側に移動してたぁ(笑)まだまだ工事中、全面リニューアルはいつかな。
版画素描室の企画展含め常設展も観たかったので、12時過ぎに美術館到着、常設展の前半を観てから13時15分にLNG展に入場する。

常設展の後半はLNG展を観終わった後に見た。導線が悪いが止むを得ず。休みなしの4時間たっぷりの鑑賞は疲れたけれど、充実だった。



LNG展13時ちょうどに入ると予約した人が列をなしていて、入口付近の展示混むと思ったからで、これが大正解。細かいクリヴェッリの《受胎告知》を時間をかけてゆっくり観おわったところで、13時半予約の人たちがどっと入場。フェルメールもレンブラントもターナーもゴッホも順番待ちすることなく、観られました。
コロナ禍のおかげだなんて言ったら叱られますが、ありがたかった。この方式、収益的にもいろいろ問題はあるだろうけれど、美術展はみたい、でも芋洗いで見たくない、入場待ちは体力なくて無理、の私には願ってもない方式、今後もなんらかの形で取り入れてもらえると嬉しいなぁ。



全61点が日本初、しかも全てが最高級。ルネサンスからポスト印象派までをきちんと網羅しているので初心者にもありがたいが、ヨーロッパの中でも芸術の中心地と少しずれた英国のコレクションという点では、なるほどと新しい知識も得た。
本展の展示の工夫やいくつかの絵画の見方などのポイントはHPで紹介されている8個の動画(youtube)を見て予習したが、これがなかなか役に立った。「ぶらぶら美術館・博物館」でおなじみの監修者川瀬さんが面白く解説してくれている。もちろん、同番組も2週にわたって放映したのを視聴済み。



https://artexhibition.jp/london2020/highlight/



これを貼っておけば、私が下手な言葉でこれ以上日記を書く必要もないような気がするけれど、あくまでも「日記」なので、好きな作品、気になった作品をいつものように備忘録兼ねて記しておこう。

https://artexhibition.jp/london2020/
フォト フォト
https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2020london_gallery.html
フォトフォト
ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、1824年に設立された、西洋絵画に特化した世界屈指の美術館です。本展は、ルネサンスから後期印象派に至る同館所蔵の名品61点をご紹介します。イギリス国外で初めて開催される同館の大規模所蔵作品展である本展では、クリヴェッリの《受胎告知》やゴッホの《ひまわり》など、出品作全てが日本初公開となります。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーのコレクションは、王室コレクションを母体とした他のヨーロッパの大型美術館とは異なり、市民が市民のためにコレクションを持ち寄る形で形成されたことに特徴があります。13世紀後半から20世紀初頭までの幅広い時代と地域をまんべんなく網羅する、「西洋絵画史の教科書」とも言える粒ぞろいの作品によって、その後に作られた北米などの美術館のコレクションの手本ともなってきました。本展は、イギリスで設立された西洋美術の美術館という同館最大の特色を念頭に、以下の7つのテーマによって構成されます。つまり、イタリア・ルネサンス絵画の収集、オランダ絵画の黄金時代、ヴァン・ダイクとイギリス肖像画、グランド・ツアー、スペイン絵画の発見、風景画とピクチャレスク、イギリスにおけるフランス近代美術受容です。本展は、これらを通じて、イギリスにおけるヨーロッパ美術の受容、及びイギリスとヨーロッパ大陸の美術交流の歴史を紐解きながら、西洋絵画史を俯瞰しようとするものです。




1イタリア・ルネサンス絵画の収集

2オランダ絵画の黄金時代

3ヴァン・ダイクとイギリス肖像画

4グランド・ツアー

5スペイン絵画の発見

6風景画とピクチャレスク

7イギリスにおけるフランス近代美術受容


フォト
1枚目のパオロ・ウッチェロ《聖ゲオルギウスと竜》も見どころ満載な絵なので取りあげたいが、最初の章でとにかく目を引くのがこちら。


カルロ・クリヴェッリ《聖エミディウスを伴う受胎告知》フォト

大きな画面に透視図法できっちり隙間なく描かれているが、どれ一つとして手を抜いていないというか、細かいことしきり。天からのお告げの光がまっすぐマリア様まで届くのに、きちんと壁の穴を通っているし、途中祝福の鳩もいる。上から順番にひととおり見ていくだけで10分はかかる。部屋の天井から壁、タペストリー、調度品の美しいこと。見ていて楽しい、とはまさにこのこと。




ジョヴァンニ・ジローラモ・サヴォルト《マグダラのマリア》フォト
このような色のマントを纏ったマグダラのマリアを初めて見た気がする。防災の保温アルミシートじゃないよね?と一瞬思ってしまった。白い衣装が月の光で鈍く銀色に光っているのか。香油瓶があるのでマグダラのマリアとわかるが、眼差しやポーズも印象的な一枚。

ヤコボ・ティントレット《天の川の起源》フォト
天の川は英語でミルキー・ウエイ。なぜかというと。ゼウスの妻ヘレの乳には不老不死の力がある。そこでゼウスは愛人の子ヘラクレスにヘレの乳を飲ませようとしたが、ヘレは憎き愛人の子供ってことで全力で拒否、その時に飛び散った母乳が天の川となったというお話。いやはや、みんながみんな宇宙遊泳のよう。



レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン《34歳の自画像》
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解説するまでもないほど有名な絵。この翌年《夜警》を発表、古い時代のコスチュームにこのポーズ、ドヤ顔である。言われてみてなるほどと思ったが、画家の自画像が「売れる」というのは相当なこと。晩年の落ちぶれ自虐的な自画像と並べたら面白いだろうな。



ヨハネス・フェルメール《ヴァージナルの前に座る若い女性》フォト

最晩年作。サイド光の美しいいつものフェルメールと違って夜の場面。得意のハイライトも少ないので、フェルメールの中では人気のない作品なんだって。でも新境地だったのかも、というのがぶら美での解説。



アンソニー・ヴァン・ダイク《レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵夫人ドロシー》

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結婚する妹(右)のために描いた姉妹の肖像画。ただただ、豪華絢爛。二人お揃いの真珠の首飾りとイヤリングに目がいく、この時代は養殖ではないから粒を揃えた真珠の首飾りは相当な稀少品。



ジョージ・スタッブス《ミルバンク家とメルバーン家の人々》

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上のような貴族を盛りに盛って描く肖像画をグランドマナーというのに対し、こちらは新興のお金持ちたちが好んで描かせた肖像画カンバセーション・ピース。馬が上手い!注文主も自分たちより馬を自慢したかったんだろう。



ジョセフ・ライト・オブ・ダービー《トマス・コルトマン夫妻》
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これもまたカンバセーション・ピースの典型。夫のピチピチスボンのポケットにコインが入っているのを描くあたりがご愛敬。



ジョシュア・レノルズ《レディ・コーバーンと3人の息子》
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レノルズといえば富士美術館の《少女と犬》が可愛らしくて覚えていた。ここでも母にまとわりつく子供の顔が可愛い。母はちょっとうんざりしてる?そりゃ、3人も居ればねぇ…笑



トマス・ローレンス《シャーロット王妃》フォト
右腕に亡き夫ジョージ3世肖像入りのブレスレットをしていると解説にあり。はっきり描いてあるわけではないがそう見える不思議



カナレット《ヴェネツィア・大運河のレガッタ》フォト

カナレット《イートン・カレッジ》フォト

カナレットといえば、グランド・ツアーで人気の作家。人々がそれぞれに楽しんでいる風のレガッタ、そうそう、バーチャル旅行、日本でも洛中洛外図を眺める楽しさと同じ。



フランシスコ・デ・ゴヤ《ウェリントン公爵》
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肖像画は注文主にしてみればどれだけ立派に描いてもらえるかだが、後世の残るのはどれだけ人物の内面を描ききるかだ。



バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《窓枠に身を乗り出した農民の少年》
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ゴヤの絵の背中合わせになったのがこの絵。本展でどれか一枚持ち帰っていいと言われたら、大好きなセザンヌを差し置き、目玉ゴッホのひまわりでもなく、ラ・トゥールの薔薇に気持ちが揺らながらも間違いがなくこれを選ぶ。夜、絵に向かって「今日は何をしていたの」と問えば、「えっとね、今日僕はね…」と楽しい話をしてそう。
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《若き洗礼者聖ヨハネと子羊》フォト

ジョン・コンスタンブル《コルオートン・ホールのレノルズ記念碑》フォト
左右にミケランジェロ。ラファエロの胸像ある。雄鹿の訪れがひっそりとした石像の森を際立たせる

ジョセフ・マロード・ウイリアムス・ターナー《ポリュフェモスもあざけるオディュセウス》
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普通の海洋画とおもいきやでかい!雲に隠れる巨人、船にはセイレーン、日の出のところでアポロンの馬…神話世界のターナーもすばらしい

ジャン=オーギュスト=ドミニク=アングル《アンジェリカを救うルッジェーロ》
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ピエール・オーギュスト・ルノワール《劇場にて(初めてのお出かけ)》
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開演前桟敷席での女性の図はコートールド美術館展でもすばらしかった。こちらは劇場発デビューのお嬢さん。他の即てわくわく。そわそわ。でもきんちょうなんだね。

ポール・セザンヌ《ロザリオを持つ老女》フォト
セザンヌの風景画は常設の方が好きだが、この女性は素晴らしい。

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さて、トリを飾るはポール・ゴーギャン《ひまわり》
1888年8月〜89年1月までにひまわりは7枚描いている。

1枚目は花3つグリーンの壁と木のテーブル。個人蔵
2枚目は群青壁、床は茶、個人蔵
3枚目は青の壁に黄色目のテーブル。繊細で消失
4枚目はLNGのこの作品
5枚目はSONPO美術館所有。4、5、7の下絵はほぼ同じとみえる
6枚目はフィラデルフィア
7枚目はアムステルダム

青や水色の背景のもいいが、背景も黄色のひまわりは全体が黄金に輝いている感じ。
よく似ているのは、LNGとSONPO
SONPOの方は花瓶にサインがなく、色がやや鮮やかだ。

充実の2時間。


ミュージュアムグッズのこれが欲しかったのに、売り切れだった(涙)
キャラやアイドルには一切興味なかったけれど、パディントンだけは大好きだっだのよね。


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10月18日まで

こちらのサイトで全作品61点見られます
https://artexhibition.jp/london2020/gallery/
17 13

コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 07:53
    パディントンベア存じてましたら、ゲットしておきましたのに冷や汗。売り切れ早いですね。そえにゃんさまレポートメモペンで再訪気分♪ゆっくり見られるのは良いのですが、やはり予約者煩わしくて。東博は人気は夜間でも結構混みますが、西洋は夜間だといつもすいていましたし。コロナ以降、無知な私にはいつもワクワクの公演軒並み中止が手痛いです。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 10:37
    もう一度行ったような気になるレポありがとございます。それにしてもそえにゃんさんはタフ、休みなし4時間鑑賞お疲れ様でした。あたしは2時間半かかってLNG鑑賞したら常設に行く気力消失・・・体力無いなぁ・・・自分涙
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 13:55
    パディントン可愛い❣人気なんですねぇー。うちにもいくつかいます。娘が好きで。ロンドンのパディントン駅にもいましたょ^ ^
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 15:41
    ナショナルギャラリー、行ったのですね!自分もどれか一枚言われたら、躊躇なくムリーリョのこの農民の少年を選びます。この絵は、ナショナルギャラリーで一番模写された絵だとどこかで見たような?ムリーリョは今よりもはるかに評価されていたも。それにしても、西美が習作とはいえ、ムリーリョを持っていたとは。wild horseさんのコメントで初めて知りました。シャーロッテ王妃の背景はイートン校でカナレットのイートン校と見比べました。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 15:47
    ダイクの肖像画ですが、背景が嵐なのは、結婚とは、前途多難であることを表しているんでしょうか?
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 15:49
    自分、最初の週に行ったので、言ってくだされば、パディントンベアを確保できたかも?マメに上野に足を伸ばしますので、見つけたら、確保します?
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 17:58
    > mixiユーザー 
    パディントン、無駄遣いしなかった、と思うことにします。
    確かにネット予約は面倒ですね。私も混みそうな美術館は金曜日夜狙いでしたが、虚弱の私には夜間外出がしんどかったです。
    公演、ギャラリートークが全部中止なのは本当に残念。途中会場で図録を見られないのもまた残念。夫はスマホでの無料音声ガイドが使えなくて不満。
    変化の時代、ついていくのも大変です。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 18:19
    > mixiユーザー 
    いやいや、もうぐったりでしたよ。
    内藤コレクションは眼振で文字が見えないので絵だけ、常設は新所蔵品だけをチェックしました。もしLNG展が混んでいたらそれすらも見られなかったと思います。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 18:20
    > mixiユーザー 
    ムーミンが流行っていた時に、わたしはずっとパディントン派でした。このシリーズだけは今でも捨てずに家にあるなぁ。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 18:31
    > mixiユーザー 
    ムリーリョは宗教画も素晴らしく、ハプスブルグ展やプラド美術館展でも気に入りました。そして今回常設展で《聖ルフタと聖ルフィーナ》を見つけて感激でした。

    《シャーロッテ王妃》の背景がイートンカレッジ!あら、本当、全然気づかなかったとは、無知と勉強不足を露呈してしまいました。

    ダイクの背景、私も気になりました。天使が祝福しているのに、なぜ嵐?姉妹の表情に何かを読み取った方がいいのか?とか。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 18:33
    > mixiユーザー 
    パディントンの件、ご親切にありがとうございます。まだお目にかかったこともないのにそこまで甘えては…お気持ちだけありがたくいただきます。
    来週「きもの展」にいくので、覗いてこようかな〜
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 19:26
    はじめまして。ナショナルギャラリーはロンドンの現地に行きたいとずっと思いつつまだかなっていません。関西では10月からやるようなので見に行くつもりです。1年前から告知されていてずっと楽しみにしていましたが、コロナの影響でどうなるかと思っていました。東京でも再開されたのですね。あなたの日記で具体的にどんな作品が見れるかわかって期待大です。
  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年07月05日 19:45
    > mixiユーザー 
    コメントありがとうございます。
    東京展示がほぼ休館と重なり絶望的になった時、日帰りで大阪に行くか、いや行かれるか真剣に考えたものでしたが、コロナ禍が世界的規模なもののおかげ(というのもはばかられますが)で時期はズレるもののすべての都市で巡回が決まったようでよかったです。(東日本大震災の時は世界から貸し出ししてもらえませんでしたものね)
    少しでも参考になれたら嬉しいです。

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