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2019年10月10日19:44

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10/8 塩田千春展 魂がふるえる@森美術館

6月に始まっていたのだが、たくらだの準備やマオの不調で延び延びになり、ついに8月入退院でますます行かれなくなった。諦めかけていたのだが、たくらだファミリアの上野昌子さんが絶賛していて、なんとなく自分の創作の刺激にもなりそうな気がしてどうしても行きたくなった。こうなると私は堪え性がない。足は大丈夫か?
休日は1時間待ちもありそうなので、平日に決行。ただでさえ森美術館のチケット売り場は効率が悪いからね。
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平日のおかげで混んではいなかった。バスキア展と人気は二分。若い人が多い。ほぼ全作品写真、動画OKなので、若いアジア系外国人が作品バックに自撮りしている。こんな重たい作品をバックに自撮りってどうよ…と思うが、写真撮影可はありがたい。現代美術の解説は難しいし、一面だけを捉えて述べると野暮になるので、この日記も写真の羅列で行きます。百聞は一見にしかず、です。すごく長いのでスクロールしてみてください。

全体の感想を言えば、やはり圧巻だった。「魂がふるえ」ました。それはモチーフのとてつもない量とスケールのせいかもしれないが、作者が今また病に侵されているという切迫した状況で発せられた叫びを感じたからに違いない。それに比べればまだ生ぬるいかもしれないが、自分もまた死を意識する局面があるからこそ胸に迫ったのだと思う。自分の裸体を使った初期の映像作品は、現代美術のタイプとして好きになれないが、モチーフとして使い続けている赤い糸、黒い糸は塩田千春の独自のものとして圧倒の世界を作っている。糸の意味は決して一つでなく、様々に捉えることができて、その空間に佇んでいると、子供の頃の記憶から、死へと生きる今のことなど、自分自身に色んな感情が沸き起こってきて、不思議で面白かった。見に行ってよかった。

https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/shiotachiharu/

ベルリンを拠点にグローバルな活躍をする塩田千春は、記憶、不安、夢、沈黙など、かたちの無いものを表現したパフォーマンスやインスタレーションで知られています。個人的な体験を出発点にしながらも、その作品はアイデンティティ、境界、存在といった普遍的な概念を問うことで世界の幅広い人々を惹きつけてきました。なかでも黒や赤の糸を空間全体に張り巡らせたダイナミックなインスタレーションは、彼女の代表的なシリーズとなっています。
本展は、塩田千春の過去最大規模の個展です。副題の「魂がふるえる」には、言葉にならない感情によって震えている心の動きを伝えたいという作家の思いが込められています。大型インスタレーションを中心に、立体作品、パフォーマンス映像、写真、ドローイング、舞台美術の関連資料などを加え、25年にわたる活動を網羅的に体験できる初めての機会になります。「不在のなかの存在」を一貫して追究してきた塩田の集大成となる本展を通して、生きることの意味や人生の旅路、魂の機微を実感していただけることでしょう。


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船は無数の赤い糸を放出し、同時に吸い込んでいる。人は一人では生きていかれない。自分の来し方行く末に思いを巡らす。

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糸は自分をがんじがらめに縛りつける恐ろしいものであり、同時に繭のように包んで守ってくれるもの、と感じた。私の場合は母、かな…

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ミニチュアに凝縮される子供の時の記憶、ここにも赤い糸が。六本木ヒルズ53階からの景色と相まって、不思議な浮遊感。

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突然の断薬で禁断症状が現れた時の神経と肉体の乖離を思い出した。怖かった。

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火事は怖い。体験していなくても夢に出る。体験した恐怖と衝撃はいかばかりだろう。気のせいか、焼け焦げた匂いが一瞬した。ぞくっとした。赤い糸が繋がって広がっていくのと違って、黒い糸は容赦無く針のようにチクチクと刺さる。

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いくつかのトランクが電動で揺れ、ぶつかる音が聞こえる。影も揺れる。

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小沢氏が、昨年の私の展示を思い出した、と言っていたのは、ああ、なるほど、これか(笑)→おこがましいけれど、こちら

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魂、震えました。10月27日まで。
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