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2020年07月11日17:49
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河内見聞記�� 40 作州浪人・宮本武蔵の故郷へ（完）
湯郷温泉と言ってもピンと来る人は少ないかもしれない。サッカーファンならなでしこリーグのチームのある町でもある。私は若いころ帰省は中国道で、高速からも簡単に行ける岡山県北の三名湯の一つと認識していた。
今回の宿は、一階に浴場、食事処があり、共に整備の行き届いた庭園を眺めることができた。また中庭もあって、夜はカエルたちの演奏会も三密など全く心配なく行われていた。
午後三時に到着し、街の散策を楽しんだ。右手県道から温泉街に入り、すぐのところにある宿から、真っすぐ進み、突き当りを右に長興寺に向かって歩いた。
昭和館というのがあって、月光仮面やオロナミンCのなつかしい看板があった。
長興寺は階段を登ったところにあって、観光客らしい人が鐘を撞いていた。
次に見えてきたのは源泉。
円仁大師の像の足元の小さな池には、なんとアマビエが頭をのぞかせていた。江戸時代の半人半魚の妖怪。疫病を退治してくれたという奇怪な代物である。
街の中央にある村湯、足湯、湯郷鷺温泉館、ドライブがてらやって来て温泉を愉しめる施設である。
メインストリートを歩きながら目に入る両側の景色は、どこにでもあるような田舎の風景だ。
岡山方面に向けて町を出たところには官営の露天風呂が、吉野川の川辺にあった。
湯郷にある道の駅にはジビエ肉を売っており、猪肉を買って帰った。その晩はもちろん牡丹鍋。武蔵の里の地酒と絶妙な組み合わせで、作州の山里にひととき想いを馳せたのである。 （完）
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