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2020年07月04日11:24
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河内見聞記�� 37 ドナウは中流域が華（はな）ブダペスト（１）
写真：王宮の内側から見える国会議事堂
「美しき青きドナウ」はワルツ王・ヨハン シュトラウスの曲と共に今でも多くの人々の脳裏に浮かぶ。シュトラウスは敗戦に打ちひしがれた国民に慰めと勇気を与える歌を作るに際し、ウイーン子の魂の故郷ドナウを思い出させる曲を作ったと言われている。そのとき彼に閃いたのは詩人・ベックの「美しき青きドナウのほとりに」だったそう。
私が見たお前は悩みに満ちている、
だが私が見たおまえは若くて優しい、
心に誠実の育つところ、
貴き黄金のひっそりと、
ドナウのほとりに、
美しき青きドナウのほとりに。
（加藤雅彦著「ドナウ紀行より」
私の旅の夢想は、ドナウエッシンゲンから一挙にハンガリーの首都、ブダペストに飛ぶ。私にとって最も美しいドナウは、（クロアチアからの大河を知らぬ今のところ）「ドナウの真珠」ブダペストになる。但しそれは、一番好きな場所とは重ならない。
私はその絵のような川を2012年の秋に見ている。就活に来て3か月暮らしたドイツ・マンハイム近郊の町から、妻のツアーにブダペストで合流している。ドナウ河畔の中欧の街道をブラチスラバ〜プラハ〜ウイーンと紅葉を見ながらの旅を愉しんだのである。
ブダペストのドナウは3つの場面に大きく分けて観賞できる。一つは町の中心のペスト側、国会議事堂辺りから河畔を歩きながら対岸の王宮を眺めるもの。二つ目はその逆、川に沿って延びる王宮の各所からペスト側を眺めたり、川上、川下に蛇行するドナウを遠望するもの。三つめは、ライトアップに目の覚めるような夜景、クルーズ船から両岸を眺めるパノラマは漆黒と黄金の対比に確固と脳裏に焼き付けられる。
当時「ハイデルベルグ日記」に旅のようすを書き記している。
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（つづく）
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