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2018年08月11日14:23
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ダナン日記�検�11 ラオスのメコンを見に行った（完）
クアンシーの滝から戻って太陽を見ると、山際に沈みそうな位置だった。昨日と同じメコンの船着き場へ行って、そこから右へ進むと河岸に拵えたレストランが軒を連ねている。約１．５ｋｍ行くと右手にシエントン寺院があってUターンする格好で、メコンと平行に流れる支流が見えてくる。その往復３ｋｍを歩きながらレストランを物色した。結局船着き場に近いところにあった、席がゆったりとして、ロウソクの明かりが暗くなりつつあるメコンにぴったり合う一軒に決めた。（左の写真）食事中何艘もの遊覧船が左右を行き来した。日本でよく見る屋形船のようなのもあって、暗闇になかなかの情緒を感じさせてくれたものだ。
そして最終日。前日丘に登った後、ホテルの朝食を運んでくれたベテラン風の従業員との会話で、どこへ行くか決めていた。私の希望は、メコンを渡ること。HISのツアーで心惹かれた対岸の村々を見てみたかった。その従業員は、最近車道も舗装されて、きれいな滝があるので行ってはどうかと勧めてくれた。クアンシーとは別の滝があるとのこと。渡し船の場所、乗り方、さらに対岸でトゥクトゥクを見つけて、値段は〇〇。。。そして所要時間まで大体把握しておいた。
渡し船は、観光用の船着き場と違って、左方向に少し歩く。その間船頭たちが何人も近づいて来た。それを振り払って船着き場まで来ると、観光客は一人もいない。地元の人たちがいた。対岸からやってきて、用事、ほとんどが買い物みたいだったが、を済ませ家路に向かう人々だ。料金も観光船の10分の一。
人々の中に、腰かけて付近の人と会話を楽しむオジサンを見つけた。なんとPoliceと書いてある帽子を被っている。最初は本物と思い、「おまわりさん？」と聞くと、きょとんとしたしぐさだったので普通の人だと分かった。”Police”の帽子が許されるんだと、あきれながら会話を続けると（それはすべて日本語だったが）笑顔で何か返してくる。私も適当に日本語で何かしゃべる。それだけのことだったが、乗船が始まると、手で指さしたり、そこへ座れとかいろいろ”構って”くれた。
船は右方向に向かった。右が上流、すなわちミャンマー、中国へ至る方角。つまり川に棹差す形で進むと結果、まっすぐ進むというわけで、しばらく川の様子を眺めた。機中から小さく見えた大河の上流は、ここでは結構な川幅だ。今自分は最も川が大きく見える位置でこの憧れの大河を眺めている、という実感があった。流れに逆らって進む船からの飛沫もかなりのものだった。川幅や深さなど尋ねたかったが、叶わず、写真で捉えて、自分で推測して記憶に残すことにした。川幅は１２０ｍくらいと見たが、水深は知る由もなし。。
トゥクトゥクは5台ばかり人を待っていた。観光客がメインの様で、この船は私だけだったので、みんなが近寄って来た。値段を聞くと10万キップ、だがみんなが相手でネゴにはならなかった。つまり、言い値を受けざるを得なかったのだが、しかたない。
こうして先頭の車に乗って、その滝、ホイ・クアの滝を見に行ったのである。ルアンパバーン周辺にある景勝地としてはこちらも有名であるが、今は少し水量が少なく見る価値はやや落ちると言うのを、どこだったか旅行社の一つで聞いていた。滝は片道約１０ｋｍ、時間にして30分程度のところにある自然公園の中にあった。クアンシーと違って、外国からの旅行者とは一人も出会わなかった。今はオフ・シーズンというから、それも影響しているのだろう。
そのもう一つの滝行きも、大体目算通り、予めイメージした内容で終わった。トゥクトゥクを降り金を払い、船着き場で帰りの船を待ち、対岸の町の中心に戻って来た。
ちょうど昼時で、最後の食事も、やはり川を眺めながら、河岸のレストランでとの思いが走り、そのようにした。今回、ラオスの古都で、大河メコンをいろいろな場所から眺めてきた。期待通りの堂々とした大河だった。機中から眺めた時は、その小ささにやや心配したが、いやいや立派な大きな川だった。メコンデルタのカントー市で見ることのできるメコンはデルタの一支流であるが、同じく堂々と流れている。そして東洋の傑物、龍の名をもって呼ばれている。デルタのメコンを頭とすれば、ラオスのメコンは尻尾に近い後尾のメコンと言える。一度源流を眺めてみたいとの思いが俄かに湧いて来た。
因みに、欧州の大河、ドナウはルーマニアで海に注ぐが、ブルガリア、バルカン諸国、オーストリアから源流のあるドイツまでを滔々と流れる。源流は、黒い森という意味のシュバルツバルトの小さな町の山中にひっそりと存在している。そして私は上流のウイーンまでのドナウしか知らない。いつか下流を眺めてみたいと思ったのはもうかれこれ30年以上も前になる。
（完）
（追記）そう言えば、5年前東欧旅行の際、ハンガリーのブダペストでドナウを見ていた。源流のドナウエッシンゲンからブダベストまでは見ていたのである。
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