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2021年10月05日17:04

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『森と人の対話』

「伊勢長之助関連上映」
「いまはむかし」の公開を記念して
伊勢真一監督の父、伊勢長之助が作ったドキュメンタリーの
特別上映をいくつか観た。色んな意味で考えさせられることも多く面白かった。


『森と人の対話』
1972年に完成した伊勢長之助の最後の作品。
東海パルプのためのPR映画で、静岡県井川山林で林業を
営む人々の仕事ぶりや生活を克明に記録している。
植林、間引き、下草刈り、枝はり、成長の記録に病気の調査、
伐採、運び出し、そして新たな植林へと、一年を通じて
山の向き合い続ける人々。
その中には自然と生きる人間の過酷さや優しさが刻まれて行く。
伊勢と親友だったカメラマン瀬川順一の捉えた山の風景は
美しく感動がある。
生育した木材の運搬はも山肌から河へ直接落として河下に一気に流す
「丸太流し」に始まり、人手による運搬、ロープウェイ、
産業道路を開通させてのトラックなど変遷が見られて面白かった。
特に危険で木材も傷めるので廃れた「丸太流し」の記録映像は貴重で面白い。
今は輸入資材により林業は壊滅状態。その為、山は荒れ、山の生態系が崩れ、
熊やシカやサルが山里まで降りて農作物に被害をもたらしている。
今一度観て、状況を考え直すための教科書であろう。

関連ページ
http://www.theater-seven.com/mv/mv_s0358.html#tokushu

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