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2021年07月23日19:10

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『キネマの神様』

『キネマの神様』
8月6日(金)公開
「男はつらいよ」「釣りバカ日誌」などの山田洋次監督
による松竹映画100周年記念作品。
原作は人気作家・原田マハ。脚本は朝原雄三も参加。
酒とギャンブルが好きで妻の淑子をはじめ
家族にも見放されたダメ親父ゴウ。ゴウはすでに高齢者で
シルバーセンターから掃除の仕事をもらっているが
不真面目なうえ、大きな借金も背負っていた。
そんなゴウを心配するのは名画座の館主テラシン。
若き日、ゴウとテラシンは共に映画の撮影所で働き、
何よりも映画を愛していた親友だった。
ゴウの夢は映画監督、テラシンも脚本家を目指していた。
ある日、ゴウはテラシンから恋愛相談を受ける。
その相手はゴウも同時に気になっていた食堂の娘だった。
二人の友情はひょんなことで亀裂が入り始めた。
老いたゴウを沢田研二が、若き日のゴウを菅田将暉が
熱演する。老いたゴウは本来志村けんが演じる予定だったが
新型コロナウイルス感染症の肺炎により
志村が死去したため、沢田が志村の意思を継ぎ、
代役としてゴウを演じることになった。
最初は、志村ならこう演じただろうなと沢田の演技が
気になって仕方なかったが(沢田の演技が悪いわけではない、
志村当て書きでかかれたであろう脚本だと分るので)、
過去が語られ時間が交錯し出すとそんなのは全て吹っ飛んでしまった。
志村の死は作品にも影を落とし、書き替えられて
新たな問題提起の形で表現されている。
ゴウが喜んでみんなの前でを歌うシーンは
思わずジーンとして泣けた。
映画愛に満ちた作品。
名匠フランク・キャプラ監督へのオマージュ
や小津と溝口両監督へのリスペクトも見られる。
映画は夢。まさにファンタジーだ。


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