映画『アオラレ』
5月14日より公開→近日公開
現代の車社会の恐怖を描くスリラー映画。
主演は『グラディエーター』のラッセル・クロウ、
『移動都市 モータル・エンジン』『否定と肯定』の
出演したカレン・ピストリアス
監督は『幸せでおカネが買えるワケ』のデリック・ボルテ
美容師のレイチェルは離婚訴訟中。息子を学校へ送る
約束が寝坊したうえに大渋滞。遅刻が原因で失職する。
やっと動きだした車の動き。信号が青になっても一向に
前の車が発進しない。イラだったレイチェルは
クラクションを鳴らし車を追い越すが、その前の車の男が
「運転マナーがなっていない」と逆切れして追いかけて来た。
振り切って息子を学校に送り、ガソリンスタンドに入ると
さっきの男の車が後ろにぴったりと付けていた。
店員からその男があおり運転の常習犯であることを聞き
逃げるように発車するが、男はものすごい形相で追いかけて来た。
そして……。
カーチェイスの公道のみならず、場面を上手く幾つも変えて
緊張感が切れないようにドラマを積み上げていく所がうまい。
ギミックとしてのスマホの使い方がうまい。
運転の恐怖を描いた名作はスピルバーグの『激突!』が有名だが
追いかける男の顔は見えない。『アオラレ』は最初から犯人が
ラッセル・クロウと分っており会話もする。それなのに
次の展開にハラハラする、かなり怖い作品に仕上がっている。
男を狂気に駆り立てたバックボーンを想像すると
より怖い部分も見えてくる傑作だ。
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