「春を告げる町」
3月28日より公開中
福島県双葉郡広野町は福島第一原子力発電所から約20kmに位置する。
東日本大震災に伴う原発事故直後から全町避難を余儀なくされ、
東京電力や自衛隊の前線基地となった。
東日本大震災、そしてあの痛ましい原発事故から6年。
インフラの復旧や除染が進み、やっと本格的な帰還が始まっていた。
これはその地域の現状や人々の営みを記録したドキュメンタリー。
いわき市の仮設住宅も2017年3月末には完全閉鎖が決定し
その後の行動を迫られる住民、久しぶりに家に戻った住民、
被災地で消防士を続けながら子育てをする男性、
廃炉作業のために新しく広野にやってきた人、
町の伝統行事の『たんたんぺろぺろ』祭りを
再開しようと奔走かる広野町の世話役、
新たに生まれ育っていく子どもたち、
被災体験を題材に演劇の舞台を作る
高校生たちと先生などの姿をすなおに追ってゆく。
監督は「ドコニモイケナイ」の島田隆一。
演劇の芯になるメッセージに明確な答えを出せずに苦しむ
学生に檄を飛ばす先生。本番あと
その先生が涙していたところに次に続くものを感じた。
本当の復興とは何か。
それぞれの答えを問いかけた作品。
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