「エセルとアーネスト　ふたりの物語」公開中

「エセルとアーネスト　ふたりの物語」
「スノーマン」や「風が吹くとき」などの
作品で知られる英国の絵本作家レイモンド・ブリッグズが
自分の両親の人生を描いたグラフィックノベル
「エセルとアーネスト」をぬくもりのある
手描きアニメーションにした作品。
監督は「スノーマンとスノードッグ」のロジャー・メインウッド。
声優にはカンヌ国際映画祭女優賞に輝くブレンダ・ブレッシン
アカデミー賞俳優ジム・ブロードベントなど
音楽は世界的作曲家カール・デイヴィス、
エンディング曲はポール・マッカートニーという
一流人がみんなで協力。普通の人々の素晴らしい物語を紡いだ。
ロンドンの下町に生きる明るい牛乳配達のアーネストは
生真面目で働き者のメイドのエセルと恋に落ち、やがて結婚。
ひとりの息子の誕生、悲惨な戦争、貧困、やがて経済発展、
そして老いなど、ある一家の1928年から1971年までの半世紀にわたる
歴史をを通じ、どこにでもあるありふれた人生を描く。
どこにでもあるが、その中には、泣き、笑い、けなげに生きる、
人としての営みがあり、それが生き生きと感じられ、
自分や自分の両親が生き様や生きた時代ともリンクして
思わず声を上げて泣いてしまった。
自分の近くにある大切なものを思い出させてくれる
優しい作品。
シネ・リーブル梅田 ほか公開中