「草原の河」関西5月6日より公開　

●映画鑑賞メモ
「草原の河」関西5月6日より公開　　2017年4月29日

チベットで映画を撮り続けているソンタルジャ監督の長編2作目。
雄大な自然の中で家畜たちと生きる遊牧民一家の暮らしを、
幼い少女の目線で描く人間ドラマ。
ヤンチェン・ラモはまだ幼かったが、生まれてくる赤ちゃんに
お母さんを取られてしまうのではと心配の毎日。
お父さんのグルは真面目に働く人だが、出家して僧侶になった祖父に
捨てられたという思いが強く、自分が父親になった今も祖父を許せないでいた。
そんな時、祖父が病気だと知る。グルはお見舞いの食べ物と娘をつけて
オートバイで祖父の居る洞穴に向かうが娘に見舞わせて自分は会おうとしなかった。
そんなぎくしゃくした家族三代の関係も変化する時がやってきた。
本当か演技かわからないあまりに純真な娘役のヤンチェン・ラモは
世界最年少で上海国際映画祭2015の最優秀女優賞を受賞。
大草原、放牧、雨が降ったら河になる道、どこまでも続く大地、
風の音さえ新鮮な大自然とそこに住む人たちの素朴さが染み入る作品だ。