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2015年04月29日14:57

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「パプーシャの黒い瞳」

モノクロームでつき刺さるジプシーの女性詩人の生きざま!!

2014年12月死去したポーランド映画の巨匠クシシュトフ・クラウゼ監督の遺作。
文字を持たないジプシーでありながら初めて女性詩人となった
実在の人物、ブロニスワヴァ・ヴァイスの波乱万丈の生涯を描いた人間ドラマ。
主演はポーランドのテレビで活躍するヨヴィタ・ブドニク。
監督・脚本は『ニキフォル 知られざる天才画家の肖像』の
クシシュトフ・クラウゼと妻のヨアンナ・コス=クラウゼが共同で当たった。

ポーランドを旅するジプシーたち。
書き文字を持たず、定住せず、掟と血を守りながら頑なに生きている。
幼少時から言葉に強い関心を持っていたジプシーの娘
パプーシャ(人形という意味)とあだ名された
ブロニスワヴァ・ヴァイスは、空想の世界が大好きで、
詩を詠むことが生きがいの少女だった。
やがてパプーシャは成長し、
詩人の青年イェジ・フィツォフスキに見いだされて
ジプシー一族で初の女性詩人となるが、
幸せは続かず、異邦人の彼とは別れさせられ
わずか15歳で年の離れたジプシー演奏家と結婚を強制される。
そして…。

掟に生き、時代に翻弄されるジプシーという"尊厳"。
著書を出したためジプシーの社会からも追放され、
さらには第2次世界大戦により一族全体に降りかかる不幸など
激動のポーランド現代史に実在した女性詩人の苦渋の生涯がすさまじい。
コントラストのきついモノクロームの映像は、
人間の感情をより明確にあぶりだす。
監督・脚本: ヨアンナ・コス=クラウゼ / クシシュトフ・クラウゼ
製作: ランブロス・ジオタス
撮影: クシシュトフ・プタク / ヴォイチェフ・スタロン
編集: クシシュトフ・シュペトマンスキ
音楽: ヤン・カンティ・パヴルシキェヴィチ
出演 ヨヴィタ・ブドニク ズビグニェフ・ヴァレリシ
アントニ・パヴリツキ  アルトゥール・ステランコ
アンジェイ・ヴァルデン  他

心の奥底の哀しみを静かに見つめながら公開中
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