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2020年01月28日07:11

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2月号「短歌人」掲載歌

          晩秋小片

百六十二センチ六十八キロの有機体なりじつと臥しをり

病棟より見下ろす街にいつまでも生き延びさうな人らゆきかふ

「市民社会」に「ゲゼルシャフト」と振る稿をわが旗幟とせり四十年まへ

着ぶくれの日々にも確(しか)と存在す「弱冷房車」のブルーの文字は

晩秋の(新宿、しんじゅく、信じゆく)辻仁成のすさぶうたごゑ

一木は裸形にあれば一身の着衣はづして抱き合ひたり

行く秋の酒に添へむか空間の蒸し焼きはたや時間姿煮

              *

癌治療初体験第一日目床上仰臥興味津津


※5首目(晩秋の…)の(  )内はルビではありません。

※※7首目(行く秋の…)詞書:仙人晩酌す

※※※8首目(癌治療…)は「二月の題詠」(全て漢字で詠む)より。


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