チュートリアル侯爵令嬢に案内して貰った渓谷に繋がる洞窟は村から30分ほどの場所にあった。
暗い入り口の周りには石柱が何本もたっていますが、ボロボロの柵や墓のようにも見える。 根源となっている腐竜に近づいたから腐食が目立ってきた。
洞窟内は 体の芯から冷えてしまいそうな霊気で満ちていた。
基本的には村にもいたゾンビを倒しつつ、変わり映えしない周囲の警戒確認していると 腐食が進んだタイプのゾンビも出てくる
「ここまで進むと接近戦だとこべりついてくるかな…」
他のが寄ってくる可能性もあるから、手早く仕留めつつ先を進む
奥に行くにつれてスケルトン、コウモリも出てきました。
天井が高く、広いためコウモリに攻撃を当てるのは難しいですが、感染したのか襲ってくるので駆除しておきます。
変異モンスターとは、特定の状況下で偶然発生するモンスターです。
例えば偶然自分に合う武器、防具を手に入れ使いこなした、特殊な環境に産まれて何らかの抗体を持っているなどが該当する。
与えられた手札で勝利を掴む必要がある現状 むやみに戦う必要はなさそうです。
ゴブリンゾンビがドンドン湧いてきた。 ゾンビ化したゴブリンは気持ち悪くなっています。
しかも体内にある魔石の魔力をゾンビ化した影響で使わなくなった影響もあって、魔石から新たなゾンビが孵化してくる。
魔石をヘタにばら撒くわけにもいかない。 トドメはささず先を急ぐ。
瘴気が濃くなっていることから近づいてる気はしますが、正確な位置がわからない。 発生源に辿り着くには、一定方向から流れてくる風の流れが速くなっている方に進む必要があるにも関わらず そのわずかな風を感じられない。
猶予がないので焦りもでてくる中 ようやくその姿を確認した。
大きな右腕を振って、その爪で引き裂こうとしてくるのを避ける
ブチッ……ブチブチ……グチ……
何かが千切れる音と共に先ほどまであったはずの物が、肩のあたりから無くなっている。
ズシッッ!
千切れ飛んだ腕が飛んできた。腕が千切れたせいで攻撃の軌道が変わり、吹き飛ばされる。てっきり牽制程度と思っていた私にとっては思わぬ攻撃手段です。
千切れんばかりに翼をはためかせ 追撃の瘴気噴射をしてくる。 電撃による瘴気の遮断をしてるせいで手足が痙攣して避けきれない。
無様に吹き飛ばされるけど、瘴気による腐食化はしない。 だけど立ち上がろうとした瞬間 胸に深く重い悲しみと空虚感が押し寄せた。
リサっち… もしここで負けてもう一度死ぬようなことがあれば… 気づくと 腐竜はゾンビやマミーを食らい、その魔石を糧に体を作り直していた。
「何とか止めないと!」
脆いけど再生するのは早い。腐竜が再生中の今、一秒でも時間が惜しい。仕方ない…
自慢じゃないけど、私は効率を考えずに行動する「魅せプ」が得意です。 なんといっても上司や両親の面目を立てるためだけに無駄な生涯を過ごしましたので。
そして そんな私の得意技が36門砲です。
ただ魔力を無駄に使い空間を接続。 そこからの砲撃を標準を定めず放つ…なんという無駄魔力にして私らしい技でしょう。 しかも連発可能。
ドラゴンでありゾンビだから 状態異常攻撃を8割カットする? だったら何? 私の火力は骨をも燃やしつくすよ?
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