mixiユーザー(id:2028252)

2015年03月02日17:02

3638 view

転載メモ>20カ国語を操る17歳の天才少年が語った、「言語を学ぶ」本質が深い・・・


17歳で20カ国語を操る、天才少年。彼がスピーチで語ったことが、非常に深いと話題になっている。このスピーチでは3点、彼が重要なことを言っている。






1.他言語を覚える為に使った方法
Youtubeや、キケロの「座の方法」で習得した。

2.言語を話すことと、理解することの違い
相手の理解できる言葉で話せば、相手は頭で言葉をわかってくれる。相手自身の言葉で話せば、相手は心で言葉を理解できると悟った。

3.外国語を学ぶ、本当の理由
2週間に1言語が世界から消えている。言葉の表面上の意味を訳すだけではなく、その言葉の真意を理解することが大切。

ここから、彼のスピーチの内容を紹介する。

20カ国語を操る17歳の天才少年ティム・ドナー氏の存在は、「10代の多言語話者の冒険」と題されニューヨーク・タイムズの記事に取り上げられたことで注目を集めた。

今回、彼がTEDで語ったのは、外国語学習の難しさや、実際に使った方法。そして、言語を覚えることの意味など本質の部分でもある。 記事掲載からしばらくすると、多くのメディアに取り上げられることになった彼だが、いつしか話の趣旨が変わり、まるで見せ物の様な扱いを受け話したい内容が話せなかったという。例えばこんな風に。


「皆さんこんにちは。今日は17歳のティム・ドナーさんがゲストです。20か国語を流暢に話せる少年です。あ、ごめんなさい。彼は25か国語で相手を侮辱する言葉を話すことができるんです。そして10か国語が流暢に話せます。ティム、観客のみなさんに、『おはようございます。見てくれてありがとう』と、ムスリム語で言ってみてくれるかな」

「ムスリム語?アラビア語ですよね・・・」
(アラビア語で話す)

「すばらしい!次はドイツ語で自己紹介をして、私は23か国語が流暢に話せますと言ってみてくれる?」

「流暢に話せるってわけじゃないですよ・・・」

「私に向かってではなくて、観客に向かって話をして欲しい」

(ドイツ語で話す)

「次は中国語で早口言葉を話してくれるかな?」

「早口言葉ではなくて、中国という国についても語ることが出来ますよ。最近はたくさんのアメリカ人が中国語を学習しているし、とても意義があることだと・・・」

「そんな話はしなくて大丈夫。中国語で早口言葉を言ってみてくれる?」

(中国語で早口言葉を話す)

「他の早口言葉は中国語であるのかな?」

「あの、中国の文化についても話をしましょうか?その国の言語を学ぶというのは、そこから文化を学ぶことも・・・」

「おっと、ティム、残念!ここで時間切れになってしまったよ!さて、トルコ語でさようならって言ってみてくれるかな?」

「何も外国語の学習について何も話をしてないですよね?」

「トルコ語でさようならって言ってみて」

(トルコ語で話す)

「きっといいガールフレンドができると思うよ。テレビの前の皆さん。チャンネルはこのままで。CMの後は水着姿のブルドックがスケートボートに乗って登場します!」

注目されて発生した問題

そんなこともあって、彼は外国語の学習を義務のように感じてしまうようになった。他人に強制的に管理されているような、感性を失ったような感覚。”何か国語を話せますよ”と具体的に数字で表現しないといけないような。以前はただただ楽しいと言う理由で外国語を学び、他人とコミュニケーションを取ったり、外国の文化を一緒に学んでいた。

言語学習に関して、伝えたかったこと

彼が言いたかったのは、外国語を学べば、辞書に載っていないいくつもの言葉を学べ、時間を教えたり場所がどこかを聞けることよりも、ずっと多くのことを知れるのだということ。幼少期からの学習で学んだとても多くのことを、語ってくれた。長文ではあるが以下に紹介する。

「2001年頃、私は外国語学習を始める前は子役をしていました。アクセントの特徴をとらえる才能があり、ラジオやテレビのコマーシャルのオーディションに行って、有名人のモノマネをしていました。崩して音を発音する方法や、外国語のアクセントの掴み方、外国語のスピーチのパターンなど、本当に上手にこなせたんです。それから少し時間が経ち、3年生になってフランス語の学習を始めました。

しかし、学習を初めて2年経過しても、誰ともフランス語で会話ができませんでした。学校で外国語の授業としてあったし、知っている単語をあげることもできます。肘、ひざの骨、靴の紐とかですね。それでも流暢に誰かとフランス語で会話をすることはできなかったんです。もうちょっと時間を進めましょう」
学校ではできない方法を試した

「13歳の時、私はパレスチナ問題に関心を持ち、ヘブライ語を学び始めました。ただし、何をすればいいのかわかりませんでした。たくさんのラップミュージックを聴いて歌詞を暗記し、口で繰り返しました。1週間か1か月に1回ぐらい、ネイティブスピーカーと話をしました。徐々に話す機会を増やしていきました。

もちろん全ては聞き取れず、文法もわからないので正確に話すこともできません。しかし、学校ではできなかったことをしました。それは外国語の学習の基礎をすべて自分で準備するということでもありました。もう少し時間を進めます」
突然、少しずつわかるように

「14歳の時にアラビア語を始めました。9年生になる前の夏休みプログラム中のことでした。2010年の夏です。1か月後、問題なく読み書きができているということに気づきました。

言葉の基本的なことは理解し、有名な方言の1つを話せる状態になりました。このことで私は外国語の学習を趣味として捉えることが出来るようになりました」

YouTubeにアップしたら、世界が言葉を教えてくれた

「2011年3月24日。その頃は、文法の本やテレビのショーを見て学習することに時間を費やしていました。あるとき、PCの画面に向かってアラビア語で喋った音声を録音、字幕をつけてYouTubeにアップロードしました。"ティムがアラビア語を話す"ってタイトルです。

次の日、ヘブライ語でも同じようにYouTube動画をアップしました。同じようなタイトルをつけて。そうしたら、コメントが少しずつ付くようになったんです。"アメリカ人がアラビア語を話しているのなんて見たことがない"、とかです。

しかし、中にはこんなコメントも出てきたんです。"この単語はこういう風に発音すればいいんだ"、とかです。

つまり突然、孤独な作業が、世界へと広がったわけです。コミュニティを持つことができました。学びたい言語ならどれでも、先生や会話相手を見つけることができました。

あとは"言葉"をたくさん覚える方法が重要でした」
キケロの「座の方法」で単語を覚えた

「会場の皆さんも、もし来月までにパシュトー語を学んできてと言われても、何をすればいいのかわからないでしょう。そこで私が使ったのは、ラテン語のクラスでキケロという人が書いた「座の方法」という記憶術です。

例えば皆さんがリストにある10個の単語を覚えたいとします。まず風景の写真を用意します。単語のそれぞれを選んで、ブロックごとに配置します。記憶の空間に単語をおいていきます。


写真はニューヨークのユニオンスクエア。私が毎日訪れる場所で、目を閉じてもはっきりと思い出すことができます。とても鮮やかに浮かんできます。その場を歩いている自分を想像します。

そして、ユニオンスクエアのそれぞれの場所に単語を置きます。それぞれの場所が記憶を呼び起こすスポットになっています。単語1つ1つと場所が関連しているんです。

パークアベニューを歩いていきます。日本語で「歩く」は、「Iku」といいます。もう少し進んで右に曲がり、階段の上に座ります。日本語だと「Suwaru」ですね。

少し北に向かうとジョージ・ワシントンの像があります。そこは噴水ですが、水があるので飲むを連想させます。飲むは日本語だと「Nomu」になりますね。ちょうど右には木があります。木を切る。切るは日本語で「Kiru」です。

北にある書店のバーンズ・アンド・ノーブルに行けば、本を読むことができます。日本語だと「Yomu」になります。

お腹がすいて、中東の料理であるファラフェルのレストランに行きたいとします。それなら、ここから西にワンブロック行けばいいです。そうすれば食べることが出来る。日本語だと「Taberu」です。

飛ばしてしまったのはありましたか?10個中8個でした。悪くありません。こういう方法を使えば、外国語の学習が対話形式のものになり、もっと暗記しやすくなります。そして楽しいんです」
より多くの”単語”を覚える方法

「色んな人に、同時に外国語を勉強していて混乱しないのかと言われます。どうやってたくさんの語彙を学べるのかとも聞かれます。私は音の響きが似ている言語をまとめて記憶する方法を実践していました。

これはインドネシア語で最初に覚えた50個の単語の中に入っているんですが、「Kepala」と「Kabar」と「Kantor」の3つです。言葉としては、お互いに関連がない3つです。「Kepala」は頭。「Kabar」はニュース。「Kantor」はオフィスです。意味は違いますが、KとAという文字が入っていて、響きはよく似ていますよね?

音の響きが似ている固まりごとに記憶しました。私が、「Kepala」というインドネシア語を聞いたら、自動的に「Kabar」と「Kantor」という言葉を思い出すことが出来るという仕組みです。

ペルシャ語では、関係性がある単語なのですが、ペダルという単語を聞いたら、父親という単語を思い出しますし、聞いたことで「Mada」と「Barodar」と「Dokhtar」という単語を思い起こします。それぞれが、母親、兄弟、娘という意味になります」
ニューヨークは多言語が飛び交う街

「今紹介した方法だけで皆さんが外国語を流暢に話せるようになるとは言いません。あくまで私が試した方法です。パシュトー語や、オジブウェー語をニューヨークに住んでいるのにどうして学ぶ必要があるのかと重ねて思われるでしょう。実際に、私は生まれてからずっとニューヨークに住んでいます。そしてそこでは、たくさんの外国語に触れる機会があります。

道を歩いていると沢山のものに触れます。中国語やスペイン語の広告、ロシア語の本屋さん、インドネシア料理のレストラン、トルコ人が経営するスパも。そして言語的に多様ではあれど、どれもアメリカ文化が中心になっています。明らかに英語を話す人に向けたものです。この意味がわかりますか?

大切なのは外に出て、実際に店へと足を運び、他人と触れ合うことです。私はウルドゥー語を上手に話せませんし、ウルドゥー語を使って会話した場所では、少しぎこちない会話になっていたと思います。ただ、他人と話をしたことで、新しい言葉を知ることができました。忘れることはないでしょう。

言葉の学ぶことと、文化を理解すること

何でこんなにも外国語の勉強をするのか、と思われる方はまだいると思います。

色んな方に自分の外国語学習についての動機を説明しようと考えていますが、ネルソン・マンデラの言葉を引用すると、わかりやすいです。

「相手の理解できる言葉で話せば相手は頭で言葉をわかってくれる。相手自身の言葉で話せば、相手は心で言葉を理解できる」

私は文化と言語や、文化と思想というのは大きい関係性があると思います。もし誰かがペルシャ語を学びたいと考えたとします。

辞書をひいて、「ありがとう」のペルシャ語の言い方がわかりました。「これの値段はいくらですか」の言い方がわかりました。「さようなら」もペルシャ語で言えます。これでペルシャ語が話せるようになった。本当にそうでしょうか?

ペルシャ人の方の本屋さんに行って、これはいくらですか?と尋ねるとします。多分、店員さんはこう返すでしょう。「Ghabeli nadaareh」

この商品に価値はないよという意味です。

どうしてこういう答え方をするか、これは「Taaraf」という文化的な習慣によるものです。2人で会話をしていた場合に、相手に対して互いに謙遜する文化があります。つまり私が本を買おうとしたときに、店員さんがこれは5ドルだよというのは無礼な行為になるということです。

この商品に価値はありません、お客さんの見た目を褒めて、とても頭がよさそうだなと話をして、ただで商品を持っていってもいいよ、というのが正しいマナーになるんです。


他にはこんなフレーズもあります。もし誰かに対して感謝を伝えたい場合や、会えて嬉しいと言いたい場合ですが、ペルシャ語でありがとうと言うことができるから、ペルシャ語を私は話せますよと思ってしまう。本当にそうでしょうか。

実際にイランの人と話す場合に、「Ghorbanet beram」というフレーズを良く耳にします。これを文字通り訳すと「私の人生をあなたに捧げてもいいですか」という意味になります。詩的で、メロドラマのようだと思われるでしょう。ただ、文化を理解することで本当の意味を知ることができます。文字通り捉えたくはありません。

英語を私たちは毎日使っていますが、誰かに元気ですか?と聞いた場合、どういう回答が返ってくるでしょう。通常、「元気です」でしょうね。もし他の回答があっても、別に聞きたくはありません。

他には私たちは、誰かがくしゃみをした時に「神のご加護を(Bless you)」と言いますが、今では何か宗教的な含みがあるわけではありません。言葉は思想に影響を受けていないという考え方は興味深いですね。
2週間に1つの言語が消えている

理由はさまざまですが、戦争や飢饉、しばしば起こる同化政策によって言語は消えて行きます。村に昔から伝わる言葉を話さないようになり、アラビア語を話すようになるというのは、本当にありふれた出来事です。

私が、仮にアマゾンの森林地帯の出身で、自分の土地が他人の手によって荒らされたとします。その場合、ポルトガル語を話すことが重要になるでしょう。これで私自身の言語を失ってしまうわけです。

個々の民族に伝わってきた挿話や歴史、そして伝承がパタッと途絶えてしまうのです。彼らの世界を理解することはもう出来なくなります。皆さんがスペイン語を勉強したり、日本語の学校に通っても、死に絶えていく言語を救うことにはなりません。

そうではなくて、言語は文化的な世界観をも、本質的に表しているという考え方にもっと心を向けて欲しいのです。もし今日何かこの舞台で皆さんに伝えられるメッセージがあるとすれば、こういうことです。

"言葉の表面上の意味を訳すのは簡単だが、真意を理解するのは容易なことではない"

ありがとうございました」





実用的! 先輩がこっそり教える新社会人たちへの『裏アドバイス』「女性を敵にまわすな」「根回しが大事」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=121&from=diary&id=3298661
12 9

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する