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2020年09月15日22:34

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ミステリーものの面白さ『半沢直樹(シーズン1)』ディレクターズカット版

さて娘も寮に戻って、「漫画の手帖」の原稿もアップして、DVDでも見ようかと。
世間では『半沢直樹』が人気なので、そのシーズン1を借りて来て、最初から一気見したら面白かった。


〇『半沢直樹(シーズン1)』(2013)−−全10話。TBSテレビドラマ。原作:池井戸潤『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』。脚本:八津弘幸。演出:福澤克雄、棚澤孝義、田中健太。DVD6枚組。ディレクターズカット版。
皆様ご存知、大人気の銀行内幕もの。
「御用牙」のようにアップで《かます》顔芸人気だけかと思ってたら、そうでもなかった。
特に前半の大阪篇は、半沢直樹(堺雅人)が支店長の不正を暴き追い詰める謎解きミステリーものの面白さがある。大阪周辺の工場ロケも多く、後半の東京篇と違って開放感があった。
銀行専門用語や金の流れになじみが無くても、役者たちのエネルギッシュな演技とスピーディーな展開でぐいぐい引き込まれていく。

後半は舞台が東京になり、主敵大和田常務(香川照之)への復讐ものになる。
クライマックスで半沢は「正義」を盾に大和田に衆人環視の中でのパワハラ土下座を強要する。半沢のほうがよほど銀行を私物化している。アメリカなら出世するだろうけど日本では左遷である。
原作では、大和田常務に土下座もさせないし復讐ものでもない。

原作はTVと違って半沢の家庭は冷え切っている。妻の役割は不満を口に出すだけで、それ以上の何も無い。
TVでは女性キャラの役割が多くなり、ずいぶん魅力的に脚色されている。特に前半のキーパーソンとなる愛人(壇蜜)がたいへん知的で男前に描かれている。壇蜜はワンカットだけ関西弁を使うが、その一言だけで彼女の過去を連想させ、上手いホンだと思った。
黒崎(片岡愛之助)もTVのキャラ作りが魅力的だ。歌舞伎役者たちは物心つく前から梨園の御曹司として周りの大人たちから頭を下げられているので、どんなに温厚な方でも悪役を演じるとすごい「見下し能力」を発揮する。
香川照之もこの悪役はぴったりだった。土下座シーンは完全に歌舞伎の所作だったww

キャラものではなく設定と説明で構成されている原作はドラマ化向きだ。
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