さよなら東急東横店

　生まれたのが、この沿線の最初の急行停車駅だったので、少し遠出をする時は、ここの百貨店を利用しました。

　100年に一度の大改造と言うことで、この建物を取り壊して、新たなビルを立てて、縦の乗り換えの軸を作るために８５年と５ヶ月の歴史に幕を閉じました。

　モデルは、それよりも５年前にできた阪急百貨店梅田本店がモデルになっていて、ターミナルから直結スタイルはのちの西武線池袋駅、東武浅草駅、京王新宿駅、小田急新宿駅に踏襲されることになります。

　実は、今残っている建物は西館と南館で、元祖の東館（実は東横百貨店と言っていた）は7年前に閉館になってます。

　とても寂しいですが、百貨店自体が時代の潮流に合わなくなってきたので、その意味では必然の流れだったのかな。という気もします。

　よく渋谷はまようといいますが、私はこの建物を基準に地上にあった東横線、銀座線、山手線、そしてのちに開通した埼京線もここから通いました。

　バスもありました。ちょうど西館の先に、マークシティがなかった頃は、旧玉川線のホームに自分の実家へダイレクトで行くことが出来たバスがありました。

　あまりに狭隘なので、ターンテーブルがある珍しい構造でしたが、傍に銀座線の車庫が見ることが出来て、鉄分高めな私としては、好ましい風景でした。

　地上からエスカレーターを上がってその連絡通路付近に行くと、ほうじ茶の香ばしい匂いがしました。

　ここの上で行われた、向谷実氏のイベント思い出の一つです。

　これからは、ハチ公前にある旧５０００系と同様、私の思い出とともに残るのでしょう。