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2016年01月09日07:40

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所在不明の米ミサイル、キューバに流出

所在不明の米ミサイル、キューバに流出

http://jp.wsj.com/articles/SB11055450168849313420504581465373693086288

By DEVLIN BARRETT AND GORDON LUBOLD
2016 年 1 月 8 日 14:51 JST

軍事演習に使用する目的で欧州に輸送された米国のヘルファイアミサイルが、2014年に意図せずして欧州からキューバに送られていたことが、状況に詳しい複数の関係者の話で明らかになった。これまでに分かっているセンシティブな軍事技術の流出事例の中でも、最悪に近いケースだ。

 同関係者らによると、意図せずしてミサイルがキューバに送られたことに、規制システムに携わる捜査員や専門家らは当惑している。この規制システムは、軍事機器が悪人の手に渡ることを回避するために作られている。

 関係者らによると、1年以上にわたって米国とキューバの関係が改善しているなか、米当局者らはキューバ政府にミサイルの返還を求めている。同時に米連邦捜査当局は、このミサイルがキューバに送られた経緯について記録書類を精査し、それが犯罪者やスパイの仕業なのか、あるいは一連の重大ミスの結果なのかを見極めようとしているという。

 ヘルファイアミサイルは空対地ミサイルでヘリから発射されることが多い。この技術に詳しい関係者らによると、数十年前に対戦車火器として開発されたが、その後近代化され、米政府が反テロ目的で使用する武器の重要な一角を担っている。こうした目的では、イエメンやパキスタンといった諸国で、標的破滅を狙ってプレデター無人偵察機から発射されるケースが多いという。


 このヘルファイアミサイルには爆発物は搭載されていなかった。米当局者らは、キューバがこれに搭載されているセンサーや標的照準技術を中国や北朝鮮、ロシアといった諸国と共有しかねないと懸念しているという。ただ米当局者らは、キューバが自分たちでこのミサイルを分解し、同様な兵器技術を開発しようとする可能性は低いとみているようだ。米国のいずれかの敵国がヘルファイアミサイルの技術情報を既に入手しているかどうかは定かではない。

 米当局者らは、ミサイルの所在が不明になるのは非常にまれなケースとはいえ、国際的な商業輸送ならびに重要品目に関する監視の難しさをめぐる長年の懸念が浮き彫りになっていると指摘する。

 ある米当局者は、「それ(ミサイル)を別の場所に送ることで誰かが賄賂を手にしたのだろうか? スパイ活動の結果なのか、それとも単にミスが続いたのか? こうしたことを解明しようとしている」と話した。

 今回のミサイルの所在不明に対し、米政府は2つの方向で対応してきた。つまり、ミサイルの返還を目指す一方、もし誰かが意図的に違う場所に送っていたとしたら、それが誰なのかを特定しようとしている。関係者らによると、こうした取り組みは遅々として進んでいない。その主な理由は最も重要な手掛かりが欧州にあることだ。欧州での証拠の収集には国家間の外交的要請が必要で、その完了には数年かかる可能性がある。

 関係者らによると、このミサイルは北大西洋条約機構(NATO)の軍事演習で使用するために2014年初めに米フロリダ州のオーランド国際空港から輸送された。他のセンシティブな軍事機器と同様、輸送用コンテナには厳格な輸出管理の対象品だと明記されている。その輸送情報のために、輸送に関与した人々にはこれが通常の貨物ではないことが明白だったはずだという。

 このミサイルは、製造元である米航空防衛機器大手ロッキード・マーチンが国務省の承認を得て輸送した。同省はセンシティブな軍事関連技術の同盟国との共有を監督している。


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